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青切符
「青切符〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
青切符の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
早や主税が近寄る時は、荷物を入れて外へ出た。 「ここが可いや、先生。」 「何だ、
青切符か。」 「知れた事だね、」 「大束を言うな、駈落の身分じゃないか。幾干だっ....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
博多までの二等切符を買って来ると、三等待合室の中央に立って待っている到翁が眼早く
青切符を見咎めてサッと顔色を変えた。 「それは中等の切符じゃないかな」 その頃....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
にも言わなかったが、実はこの媼、お米に椅子を払って招じられると、帯の間からぬいと
青切符をわざとらしく抜出して手に持ちながら、勿体ない私風情がといいいい貴夫人の一....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
会社員らしい立派な紳士が、眼のあたりにポッと微薫を帯びて、洋杖を持った手に二等の
青切符を掴んで階壇を飛び降りて来た。 「危険! もうお止しなさい※ 駄目です駄目....
「謎の女」より 著者:平林初之輔
。今に骨までしゃぶられるだろう」 「そう、やくな、やくな――」 二人は東京行の
青切符を買って、向かいあった座席を占めた。 道子は帽子をまぶかにかぶってうつむ....
「俗臭」より 著者:織田作之助
義弟の口軽さをとがめたのだ。が、政江もかつて崎山に、 「あんさんらは、何でんナ、
青切符が無料でおますよって、旅する云うても結構でおますナ」と言ったことがある。代....