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「青坊主〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

青坊主の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
すよ。おまけに、ぺんぺん草がはえやがって、どこか気に入らねえお寺だね。……よッ。青坊主があっちで変なさしずをしておりますぜ!」 声にふり返って見ながめると、本....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
も何でもいいから」 「だって五分刈《ごぶがり》でさえ懲役人と間違えられるところを青坊主になって、外国の公使館に詰めていりゃ気違としきゃ思われないもの。ほかの事な....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
》えている。別にこれと云う特徴もないが頭蓋骨《ずがいこつ》だけはすこぶる大きい。青坊主に刈ってさえ、ああ大きく見えるのだから、主人のように長く延ばしたら定めし人....
夢十夜」より 著者:夏目漱石
てる。たしかに自分の子である。ただ不思議な事にはいつの間にか眼が潰《つぶ》れて、青坊主《あおぼうず》になっている。自分が御前の眼はいつ潰れたのかいと聞くと、なに....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
くないので、お国が善昌を誘い出して時々かの普在寺へ遊びにゆく。この寺の覚光という青坊主がまたお話にならない堕落坊主で、酒は飲む、博奕は打つ、女狂いはするという奴....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
あの冴えやかな向う傷です。 これにあってはやり切れない。ひとたまりもなく三人の青坊主達はちぢみ上がって、へたへたとそこに手をつきました。 ずいずいと通りすぎ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
には出て往かれ、今は実家の厄介になって居る久さんが、何発心してか今日はまる/\の青坊主に剃って、手拭肩に独ぶら/\歩いて居る。 甲州街道の小間物屋のおかみが荷....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
がら、据腰で顔を見上げる、と皺面ばかりが燭の影に真赤になった。――この赤親仁と、青坊主が、廊下はずれに物言う状は、鬼が囁くに異ならず。 「ええ、」 「どこか呻吟....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
中へ一ぱいに大福餅《だいふくもち》を押込まれたり、あの肥った体で踏んまたがれて、青坊主に剃《そ》りたてられるのが愁《こわ》いのだった。 そうだっけ、小僧の一人....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
れて物も云わずに平伏したまま五分たっても頭をあげないのは虎之介であった。彼の頭は青坊主である。スッカリ頭を涼しくそり清めてきたのは敗北のシルシであろうか。その頭....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
の髪で呉絽を織らされる……」 「まず、そのへんのところだ。……娘の服装《なり》で青坊主では足がつくから、尼に見せかけようというので、あんな木蘭色の衣を着せて投げ....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
る十二日の槍祭、お米蔵は三吉の渡し、松前志摩殿の切立石垣《きりだていしがき》に、青坊主の水死人が、それこそ落葉のように笹舟のように、人筏のように、流れ流れて寄っ....
あんずの花」より 著者:小川未明
う。 赤《あか》いお月《つき》さま出《で》る晩《ばん》に。 俺《おれ》はくるくる青坊主《あおぼうず》、 笠《かさ》をかぶって坊《ぼっ》ちゃんの、 お家《いえ》の窓《まど》から、のぞきましょう。....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
」 と、どじょう髯は、そのどじょう髯をつまんで考えこんだが、この得態の知れない青坊主、或は、大言壮語だけで自分を煙に巻いている肚かも知れない。逆に出たらあわて....