青海波[語句情報] » 青海波

「青海波〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

青海波の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
がね》の釵子《さいし》を平びたいにかざしていた。五つ衣《ぎぬ》の上衣《うわぎ》は青海波《せいがいは》に色鳥の美しい彩色《つくりえ》を置いたのを着て、又その上には....
源氏物語」より 著者:紫式部
め》して、当日と同じことを試楽として御前でやらせて御覧になった。 源氏の中将は青海波《せいがいは》を舞ったのである。二人舞の相手は左大臣家の頭中将《とうのちゅ....
源氏物語」より 著者:紫式部
、春鶯囀《しゅんおうてん》の舞がおもしろく舞われた。源氏の紅葉賀《もみじのが》の青海波《せいがいは》の巧妙であったことを忘れがたく思召《おぼしめ》して、東宮が源....
源氏物語」より 著者:紫式部
お礼の舞踏をした。主人の院はお折らせになった菊を大臣へお授けになるのであったが、青海波の時を思い出しておいでになった。 色まさる籬の菊もをりをりに袖打ちかけし秋....
源氏物語」より 著者:紫式部
したあとで紅葉の中へはいって行ったのを陪観者は興味深く思った。昔の朱雀院の行幸に青海波が絶妙の技であったのを覚えている人たちは、源氏の君と当時の頭中将のようにこ....
桜花を詠める句」より 著者:杉田久女
りぬこれを名づけて姥桜 尚白女 花の塵払ひて色紙えらみけり 春梢女 前かけの青海波や桜ちる より江 さくらの花の散った梢をみて、これこそ姥桜だと興じたの....
朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
の波がたは、箏の縁《ふち》を、すっかりとりかこんでいるのだった。彼女はこの箏に「青海波《せいかいは》」の名を与え、青い絃を懸けた。 「この箏で、五十年の祝いには....
日記」より 著者:宮本百合子
―に買って来た千代紙で着物を着せたりする。岩村透氏、田村松魚氏来訪。岩村氏は父の青海波の皿と例のカンドル、スティックをさほどほめないで行かれたそうだ。形から図案....
雪柳」より 著者:泉鏡花
水紅色に、絞りで千鳥を抜いたのが、ちらちらと打水に影を映した。乱れた姿で、中形|青海波の浴衣の腕を露呈に、片手に黒い瓶を抱き、装塩をしながら、撮んだ形を、抜いて....
銀座の朝」より 著者:岡本綺堂
ぬ。狼籍たりし竹の皮も紙屑も何時の間にか掃去られて、水うちたる煉瓦の赤きが上に、青海波を描きたる箒目の痕清く、店の日除や、路ゆく人の浴衣や、見るもの悉く白きが中....