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「青砥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

青砥の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
った賽銭を手探りに拾う女の児なぞが有った。後には、提灯を手にして往来を探すような青砥の子孫も顕れるし、五十ばかりの女が闇から出て、石をさぐったり、土を掴んだりし....
丹下左膳」より 著者:林不忘
思ったのに、これはいったいどうしたのだ。ヤケに重いぞ、この鎧櫃は」 山口達馬に青砥伊織《あおといおり》という、名前だけは一人前《いちにんまえ》の若い門弟が二人....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
代蔵、巻五の五、三匁五分|曙のかね) 裸川 鎌倉山の秋の夕ぐれをいそぎ、青砥左衛門尉藤綱、駒をあゆませて滑川を渡り、川の真中に於いて、いささか用の事あり....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
流れて雲の峰 池に落ちて水雷の咽びかな 夕立や石吹き落す六合目 五月雨や蓑笠集ふ青砥殿 五月雨の合羽すれあふ大手かな 蓑を着て河内通ひや夏の雨 清水ある家の施薬....
猪鹿蝶」より 著者:久生十蘭
んですけど、結城はまったくの見そくない……なんというものなのか、粉をふいたような青砥《あおと》色の地に、くすんだ千歳茶《ちとせちゃ》の斜山形が経《たて》つれの疵....
治郎吉格子」より 著者:吉川英治
、いっぷく、お吸けなすって」 煙草盆を、そこへ出しておいて、下剃は、流し元で、青砥をすえて、ごしごしと、剃刀を磨ぎはじめた。二階がやわなので、地震のように、家....
無宿人国記」より 著者:吉川英治
から、いいようなものの……」 城下へはいった一角は、その翌日、藩の湧井半太夫と青砥弥助をふいに訪ねた。どっちも、一角が仕官時代の旧友ではあり、また、米沢では―....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
そんな生活改善もあるまいとは思うが、稀にはまだややこれに近い松下禅尼式、ないしは青砥藤綱式ともいうべき心掛が賞讃せられるために、道は行われず、社会改良には信用が....
ユモレスク」より 著者:久生十蘭
ころに立って待っていると、やすはうねのある鼠紺《ねずこん》のお召にぽってりとした青砥《あおと》色の子持《こもち》の羽織、玉木屋の桐の駒下駄をはいて籠信玄《かごし....