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青竜
「青竜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
青竜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
い。王命《おうめい》を奉じた金応瑞は高々《たかだか》と袖《そで》をからげた手に、
青竜刀《せいりゅうとう》を一ふり提《さ》げていた。彼等は静かに行長のいる翠金の帳....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
おも》うことを禁じ得ない。過去の廊下には薄暗い中にさまざまの正義が陳列してある。
青竜刀に似ているのは儒教《じゅきょう》の教える正義であろう。騎士の槍《やり》に似....
「人間失格」より 著者:太宰治
力さえ失われていました。 ヒラメの家は、大久保の医専の近くにあり、書画骨董商、
青竜園、だなどと看板の文字だけは相当に気張っていても、一棟二戸の、その一戸で、店....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
感が違った。壁には、象を料理するのじゃないかと思うほどの大鉞や大鋸、さては小さい
青竜刀ほどもある肉切庖丁などが、燦爛たる光輝を放って掛っていた。倉庫には竪半分に....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
僕たちはこれでも私立探偵なんだよ。知っているでしょ、いま帝都に名の高い覆面探偵の
青竜王ていうのを。僕たちはその
青竜王の右の小指なんだよ」 「まあ、あなたが小指な....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
った。三人は一間半ずつの距離に坐り直らされた。 一人の肥ったせいの高い兵士は、
青竜刀を肩からはずして、空間に気合をかけて斬る練習のようなことをやっていた。
青竜....
「日清戦争異聞(原田重吉の夢)」より 著者:萩原朔太郎
な現実意識で、俗悪にも不調和に破れてしまった。支那人は馳《か》け廻った。鉄砲や、
青竜刀《せいりゅうとう》や、朱の総《ふさ》のついた長い槍《やり》やが、重吉の周囲....
「備忘録」より 著者:寺田寅彦
西洋にも同じような職業があったと見えて、古い木版画でその例を見た事がある。大きな
青竜刀の柄を切ったようなものをさげていて、これでごしごし垢でもこするのではないか....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
に、少し盛りあがった傷口は、まだ新しくて、生々しかった。 四馬剣尺はギラリと、
青竜刀をぬき放つと、 「机博士、おまえはわざと左の肩に傷をつけ、そのなかに黄金メ....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
るなり、私とても年に一度、虫干の外には拝しませぬが、ようも似ました、お家の重宝、
青竜の御兜。 夫人 まったく、それに違いありません。 図書 (愕然とす。急に)こ....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
る。その階段の下に、顔が水牛になっている身体の大きな僧形の像が、片足をあげ、長い
青竜刀を今横に払ったばかりだという恰好をして、正面を切っているのであった。人形は....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
族たる原地人は、幅の広い鼻の下に白い骨を横に突き刺して附近に出没し、そのたびに、
青竜刀がなくなったり、取っておきの老酒の甕が姿を消したり、泣き面に蜂の苦難つづき....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
。じゃあこの大使館の始末を借りるまでもなく、余自らが彼の寝室に忍びこみ、余自らの
青竜刀を以て、余自らが彼の首をはねてしまいましょう」 「そうするか。わしのために....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
が地面にしゃがんでいる。阿Qはその中に割込んで一番威勢のいい声を出している。 「
青竜四百!」 「よし……あける……ぞ」 堂元は蓋を取って顔じゅう汗だらけになっ....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
東京――(壱)――芸学校の教授にして、(弐)――術院の委員、審査員、として、玄武
青竜はいざ知らず、斯界の虎! はたその老齢の故に、白虎と称えらるる偉匠である。 ....