青菜に塩[語句情報] » 青菜に塩

「青菜に塩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

青菜に塩の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
名君忠之」より 著者:夢野久作
つで御座る」 「フーム。いかにものう」 と淵老人も流石に腕を組んで考え込んだ。青菜に塩をかけたようになって嘆息した。 「成る程のう。そこまでは気付かなんだ。…....
少年探偵長」より 著者:海野十三
ぱりあげた。 このときばかりはさすがの机博士も、よっぽど肝をひやしたと見えて、青菜に塩のようにげんなりしていたが、それでも、いうことだけはいい。 「いや、地獄....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「昨夜のざまは、ありゃ何事じゃ」 「なんとも面目がない」 「土方《ひじかた》めも青菜に塩の有様で立帰り、近藤に話すと、近藤め、火のように怒り、今朝|未明《みめい....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
で毒酒を製え、これと良い酒とを用意して、粥河を始め千島禮三、眞葛周玄までも、実に青菜に塩というような、皆我が折れて改心というような顔色をして、山三郎の来るのを待....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
勤めろ 井伊や高田は先にも懲《こ》りずに 少しは鉄砲開くもよかろう 戦地に臨んで青菜に塩では困ったものだよ 先祖の武功も水の泡だよ 錆《さ》びた刀や、へら弓ばか....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
」 と欣七郎が云うと、お桂は黙って頷いた。 「半助がそう申すと、びしゃびしゃと青菜に塩になりましたっけが、(それでは外様を伺います。)(ああ、行って来な。内じ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
り向いたとたん、思いがけない泰軒のいることに気のついた与の公、はッとすると同時に青菜に塩としおれ返ってしまった。 今のいままで恐ろしく威勢のよかったやつが、ム....
丹下左膳」より 著者:林不忘
いう名誉なことじゃ」 「光栄じゃ」 名誉だ、光栄だと、口では言いながら、みんな青菜に塩としおれかえって、ベソをかいている。 尚兵館《しょうへいかん》 一....
狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
十手捕縄を返上せにゃならぬかも知れぬと言うので、松倉十内様は今のところ青息吐息、青菜に塩の弱りよう……」 「ちょっと良助さん。お話の途中かも知れんが、その日田の....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
勢をどうすることもできないのだが、そこが苦労性の生まれつきでしようがない。まるで青菜に塩の体《てい》で、考え込みながらふらふらと数寄屋橋《すきやばし》御門から西....
三枚続」より 著者:泉鏡花
の室は、いかなる者にも神聖に感じられて、さすがの愛吉、ここへ入ると天窓が上らず、青菜に塩。愛吉、薬の匂に悄れ返って医学士に目礼したが、一体八字|髯のある近眼鏡を....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
を救え」のあった翌日はまた北浜は大暴落で、愛国銀行が潰れたという号外で、仲買人は青菜に塩のような顔をしている。 北浜の常得意である安治川舟三はとくにその日の打....
言語と文化史」より 著者:知里真志保
り下げる」というべきところを「魚を背割りするがごとく」と言ったり、われわれなら「青菜に塩」というべきところに「永く水に漬けておいたこんぶのように」といったり、と....