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青蓮
「青蓮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
青蓮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
えぎられて、ここまではさして来ない。後ろを見ると、うす暗い中に、一体の金剛力士が
青蓮花《あおれんげ》を踏みながら、左手の杵《きね》を高くあげて、胸のあたりに燕《....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
光をはなつのだ。すなわち、紅蓮峰《リム・ボー・チェ》は紅にひかり、さらに、白蓮、
青蓮、黄蓮と彩光どおりの名が、それぞれの峰につけられている。でここに「絵入ロンド....
「家霊」より 著者:岡本かの子
」 老人は、再び前の堂々たる姿勢に戻った。瞑目した眼を徐《おもむ》ろに開くと、
青蓮華のような切れの鋭い眼から濃い瞳はしずかに、斜に注がれた。左の手をぴたりと一....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
しみ深いものに見えた。 眼よ。西欧の詩人はこれを形容して星という。東亜の詩人は
青蓮に譬える。一々の諱は汝の附くるに任せる。希くばその実を逸脱せざらんことを。わ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
岸防禦を名目に、わずか数日の滞在で帰ってしまったという。近衛忠熙は潜み、中川宮(
青蓮院)も隠れた。 香蔵は美濃中津川の問屋に、半蔵は木曾馬籠の本陣に、二人は同....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
り、国事掛りの公卿の参内もさし止められた。十七日の夜に参内を急いだのは、中川宮(
青蓮院)、近衛殿、二条殿、および京都守護職松平|容保のほかに、会津と薩州の重立っ....
「続黄梁」より 著者:田中貢太郎
いて、僧を拝して教えを請うた。僧は言った。 「徳を修めて仁を行うなら、火※中にも
青蓮がありますじゃ、このわしが何を知りましょうや」 曾は思いあがってきて、すっ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
るという事なり(『類聚名物考』一七一)。仏典に名高い得叉尸羅《たくしゃしら》城の
青蓮尼、十七世紀に久しく艶名を馳《は》せた、仏国のニノン・ド・ランクローなど、似....
「死者の書」より 著者:折口信夫
くなる。そこに大きな花。蒼白い菫。その花びらが、幾つにも分けて見せる隈、仏の花の
青蓮華と言うものであろうか。郎女の目には、何とも知れぬ浄らかな花が、車輪のように....
「雪の宿り」より 著者:神西清
た七珍財宝を悉く掠め取ってしまいます。これも夜火でございましたが、粟田口の花頂|
青蓮院、北は岡崎の元応寺までも延焼いたし、丈余の火柱が赤々と東山の空を焦がす有様....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
うな山東の産を」 「李広の後裔だということだね」 「涼武昭王※の末だよ」 ――
青蓮居士謫仙人、李太白の素性なるものは、はっきり解っていないらしい。 金持が死....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
属している女で拉的野鶏と称するものらしい。即ち、大馬路の同羽春茶楼だの、四馬路の
青蓮閣だのその他、劇場だの遊び場だのへ現われて客を引く手合なのだ。この娼婦達が何....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
鬼貫を四老《しろう》と称す。中にも蕪村は其角を推したらんと覚ゆ、「其角は俳中の李
青蓮と呼ばれたるものなり」といい「読むたびにあかず覚ゆ、これ角がまされるところな....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
を縫って、中空に高く仰がるる。御堂は薄墨の雲の中に、朱の柱を聯ね、丹の扉を合せ、
青蓮の釘かくしを装って、棟もろとも、雪の被衣に包まれた一座の宝塔のように浄く厳し....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
寺にある。大和法隆寺(御物)大和海竜王寺所蔵のものはこれに次ぎ、京都東寺、粟田口
青蓮院、嵯峨清涼寺、坂本来迎寺所蔵のもの略これと同じく、また貝葉でなく紙本梵文に....