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「青道心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

青道心の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ござりますゆえ、どうぞごゆるりとおくつろぎくださりませ」 さすがは忍ガ岡学寮の青道心です。早くも名人の不審なふるまいをそれと看破したとみえて、まもなくそこに運....
朱日記」より 著者:泉鏡花
り大分|少いが、仔細も無かろう、けれども発心をしたように頭髪をすっぺりと剃附けた青道心の、いつも莞爾々々した滑稽けた男で、やっぱり学校に居る、もう一人の小使であ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
がら代って襲いかかろうとしたのを、一瞬早く退屈男の鋭い命が下りました。 「京弥、青道心を始末せい!」 「お差し支えござりませぬか!」 「投げ捕り、伏せ捕り、気ま....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
気づかないでえぐ芋を口に含んだときには、すぐに徳富氏のこの言葉を思い出して、 「青道心の小坊主め。お前一人は親の味をよう盗まなかったのか。気の毒な奴だな。」 と....
連環記」より 著者:幸田露伴
に、浮世を思いきって、簪纓を抛ち棄て、耀ける家柄をも離れ、木の端、竹の片のような青道心になって、寂心の許に走り、其弟子となったのは、これも因縁|成熟して其処に至....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
前で、私はまず挨拶をいたしたでございます。 主もおわさば聞し召せ、かくの通りの青道心。何を頼みに得脱成仏の回向いたそう。何を力に、退散の呪詛を申そう。御姿を見....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ったところがなけりゃならねえ、それだのにお前《めえ》さんのは、剃り立てのきれいな青道心で、それに白塗りの痩仕立《やせじた》てときているから、見物の女の子がやんや....
勉強記」より 著者:坂口安吾
第一、印度の哲人達を見るがいい。若い身そらで、悟りをひらこうなどと一念発起した青道心はひとりもいない。どれもこれも、手のつけられない大悪党ばかりである。言語道....
二十一」より 著者:坂口安吾
貴はボートとラグビーとバスケットボールの外には余念がなく、俗事を念頭に置かぬこと青道心の僕以上で、引越すと、その日の晩には床の間の床板に遠慮もなく馬蹄のようなも....
魔都」より 著者:久生十蘭
上り、溝川の向うを眺めやるなれば、ああ、見よ見よ、薄月の光の中をタキシードを着た青道心が転ぶように逃げて行く。のみならず、その窪地のあたりには世にも妙なる香気が....