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「青隈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

青隈の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
来て見ると、何か落ちている。 近づいて見ると意外にも、それは角《つの》が生えて青隈《あおくま》の入った木彫の面《めん》、俗に般若《はんにゃ》の面と称するもので....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
たぞ、ぐるぐると蜷局を巻いた、胴腹が白くよじれて、ぶるッと力を入れたような横筋の青隈が凹んで、逆鱗の立ったるが、瓶の口へ、ト達く処に、鎌首を擡げた一件、封じ目を....
二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
が私設外務大臣で、双方が探り合いのダンマリのようなもんだったから、結局が百日鬘と青隈の公卿悪の目を剥く睨合いの見得で幕となったので、見物人はイイ気持に看惚れただ....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
れた能仮面とちがって、不思議な表現が打ちこめてある。ふつうの鬼女の仮面は、およそ青隈で塗られた奇怪なものだが、この仮面の鬼女は、甚だ端麗であり、色白で上品な顔を....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
は脱走をもくろんで捕われてきた俵一八郎。見違えるほど痩せ細って、頬骨は尖り、目は青隈をとったよう、眉間にも血、腕にも血、足にも血……。ふた目とみられぬ姿である。....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
断末の無念そうな眉間の影は消えていないが、頭巾をとれば年頃まだ三十に足らず、白蝋青隈の死相、ほつれ毛たれて耳朶に一点の血、生ける時の兇相よりは、むしろ美男に見え....