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青髯
「青髯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
青髯の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
表からずっと這入って来た男は年頃三十二三ぐらいで、色の浅黒い鼻筋の通ったちょっと
青髯《あおひげ》の生えた、口許《くちもと》の締った、利口そうな顔附をして居ますけ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
なって涙が出てしようがなかった。十八歳ぐらいの子供のような水兵さん、三十何歳かの
青髯のおっさん一等兵、全く御苦労さま、つらいことだったでしょうと肩へ手をかけてあ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
、至難に触れて益々|凝る。遂に淫仙の名を得たりとある。淫仙というのはつまり西洋の
青髯という意味らしいね」
「ヘエ……しかし淫仙は可哀相ですね」
「ところがこの淫....
「映画女優の知性」より 著者:宮本百合子
また、おのずから沢山の性格と結びついたニュアンスがあって、面白いものだと思う。「
青髯八人目の妻」でコルベールがいう一寸した科白を、ある日本の作家が女性の洗練され....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
褸著物を美服に変えたからである。 青い部屋 フランスの中世紀の有名な物語にある
青髯という男が、幾度も結婚してその妻を皆殺し、死体を青色の部屋に隠しておいて他の....
「文学のふるさと」より 著者:坂口安吾
―これは厳たる事実であります。 シャルル・ペロオといえば「サンドリヨン」とか「
青髯」とか「眠りの森の少女」というような名高い童話を残していますが、私はまったく....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
どいい折だった。さあどうかお掛け」 奏楽がはじまった。デューカの〈アリアーヌと
青髯〉の抜萃曲だった。この歌劇をむかしオペラで見たことがある。デューカはむずかし....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
しめて、城太郎を突き退けた。 身丈のすぐれた三十四、五の男である。かなつぼ眼に
青髯のあとが濃い。関東風というのか、江戸へ近づくに従って、ひどく眼につくのが、着....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
と、障子の蔭から指さして万吉とお綱に教えた。 「あ、じゃ向う側に添ってゆく、あの
青髯のこい大男ですね」 「そうです、赤銅作りの脇差をさしている。あ、こっちを睨み....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
せているため、すこし体が斜に構えた格好になっている。その筋肉のあらあらした隆起や
青髯の痕にくらべて、側らから扇で風を送っている嫋女は余りに優雅ていた。 「いつも....