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「靖国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

靖国の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
学校の冬季休業のあいだは、元園町十九と二十の両番地に面する大通り(麹町三丁目から靖国神社に至る通路)は、紙鳶を飛ばすわれわれ少年軍によってほとんど占領せられ、年....
正義と微笑」より 著者:太宰治
な? と思って事務所へ行ったら、ここにも人の気配が無い。ハッと気附いた。きょうは靖国神社の大祭で学校は休みなのだ。孤立派の失敗である。きょうが休みだと知っていた....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
してキョロキョロと四辺《あたり》を環視《みま》わして見れば、何時《いつ》の間にか靖国《やすくに》神社の華表際《とりいぎわ》に鵠立《たたずん》でいる。考えて見ると....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
で新宿の御苑、赤坂の離宮なるも色渥丹の如く頗る賞すべきか。その他では麹町の山王、靖国神社、小石川の後楽園、芝の山内などで、その余に人々のゆくとしてゆくのは王子の....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
) と、ただ眼を瞠るばかりである。 士官候補生たちもよく見た。祖国を出るまえ靖国神社参拝のとき見た東京駅なんか、くらべものにならない。 飛行島はU字型にな....
社会時評」より 著者:戸坂潤
けで一万六千人の署名がある。減刑歎願書一万人署名が完了した際などには、明治神宮や靖国神社へ行って祝詞を奏したり被告の武運長久の祈願をこめたりしている。但し対手は....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
が右の松山行をせぬ前に東京において碧梧桐虚子氏その他の催しで、私の祝賀会として、靖国神社の能楽堂で、能楽の催しがあった。これは『ホトトギス』の関係から広く文士連....
おとずれ」より 著者:国木田独歩
ど怪しきはあらず、美わしき花咲きてその実は塊なり。 二郎が家に立ち寄らばやと、靖国社の前にて車と別れ、庭に入りぬ。車を下りし時は霧雨やみて珍しくも西の空少しく....
風俗時評」より 著者:豊島与志雄
A 神社参拝は、良俗の一つとなっている。明治神宮や靖国神社など、国家的な国民的な神社へ、祈誓のために参拝することは別として、町々村....
堕落論」より 著者:坂口安吾
威厳を感じる手段でもあったのである。 我々にとっては実際馬鹿げたことだ。我々は靖国神社の下を電車が曲るたびに頭を下げさせられる馬鹿らしさには閉口したが、或種の....
七重文化の都市」より 著者:野上豊一郎
イロ見物の観光団はそれで帰って来たのだ。其処で私たち二人は、日本を出て三十日目に靖国丸にさよならをして、初めてアフリカの土を踏んだ。長い間想像していたエジプトの....
ニュー・ヨーク 『青春の自画像』より」より 著者:前田河広一郎
国物産の社長をやってる。それに、親父が、親父の話となると親父はいないんでな、今は靖国に祭られてある。日露戦争でぶったおれた、陸軍中佐だったんだからな。それで、俺....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
物の穿議がかなり厳ましかった。或る時一緒に散策して某々知人を番町に尋ねた帰るさに靖国神社近くで夕景となったから、何処かで夕飯を喰おうというと、この近辺には喰うよ....
思い出草」より 著者:岡本綺堂
ち小学校の冬季休業の間は、元園町十九と二十の両番地に面する大通り(麹町三丁目から靖国神社に至る通路)は、紙鳶を飛ばす我々少年軍に依て殆ど占領せられ、年賀の人など....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
てのお戻り、しゃい、いらっしゃい。カチカチイ。」 日本という国は何処へ行っても靖国神社式の見世物で持っている。祭りや縁日といえばすぐこれだ。初めて上京した時、....