静臥[語句情報] » 静臥

「静臥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

静臥の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雛妓」より 著者:岡本かの子
を亢進させ、実家の跡取りの弟の医学士から瀉血されたことも、それから通夜の三日間|静臥していたことも、逸作には話さなかった。ただ父に就ては、 「七十二になっても、....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ものを感じて、跳び退いた。見よその中には、異形な骸骨が横たわっているではないか。静臥しているはずの膝が高く折り曲げられていて、両手は宙に浮き、指は何物かを掻かん....
苦しく美しき夏」より 著者:原民喜
ふと彼は妻の姿を求めて、露次の外の窓から家のなかを覗《のぞ》き込んだ。妻は縁側の静臥椅子《せいがいす》に横臥した儘《まま》、ぼんやりと向側の軒の方の空を眺《なが....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
説記録等に拠って、屍体飜弄の状況を按見するに、まず劈頭に、棺柩中、もしくは床上に静臥安居しおりたる屍体が忽然として立上り、虚空を走るという形容あり。続いて眼を閉....
」より 著者:鷹野つぎ
ある者たちとして、今何ひとつ語る言葉もないと云ったようすであった。 私は黙って静臥し、息子も傍らの椅子にかけて黙って、しばしの時を過した。 息子が帰ってから....
花園の思想」より 著者:横光利一
のだった。 彼は彼の寝床を好んだ。寝床は妻の寝室と同じであるとしても、軽症者の静臥すべきベランダにあった。ベランダは花園の方を向いていた。彼はこのベランダで夜....
戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
除いてくださることをお願いいたしたいのです。 なにぶんにも小生は、ほとんど日夜静臥中の病人であり、第一線的な運動に名前を連ねること自体がすでにこつけいなことな....
詩劇「水仙と木魚」」より 著者:三好十郎
です お寺には本堂のわきに庫裡があって 庫裡の裏に離れがあって その離れの縁側の静臥椅子に もう三年もジッと寝ているお寺の子なの それが私 お母さんは小さい時に....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
は、肺が窒素を固定する為であるにちがいありません。飢餓を任意に行うとき、実験者が静臥して居るほど飢餓を長く続け得るのは、静臥によって瓦斯交換の仕事を減少し得るた....