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非人間的
「非人間的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
非人間的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
を離れるとき、かえってさばさばした気がした。マネキン人形さんにはお訣れするのだ。
非人間的な、あの美魔にはもうおさらばだ。さらば! と思ったのは、移転や新入学の....
「縮図」より 著者:徳田秋声
おきなさいとか、慳貪に辱しめるのもいやだったが、病気した時の苛酷な扱い方はことに
非人間的であり、銀子も病毒のかなり全身に廻っていることを医者に警告されながら、処....
「物理学と感覚」より 著者:寺田寅彦
外の物質界自身に標準を移す必要がある。これが現代物理的科学にみなぎりわたっている
非人間的自然観の根元である。 このように外界を標準として外界を判断する事は何も....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
たされるのを注意せよ――ユークリッド的なのである。之に反して、人間の生活から遠い
非人間的空間は任意に非ユークリッド的であることが出来る、と云うのである(Die ....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
た氏を、その恩顧を受けた教育者である人間が、金銭上の問題で当局に訴える」という「
非人間的行動」を非難したそうであるが、この弁護の仕方よりも、私の弁護の仕方の方が....
「堕落論」より 著者:坂口安吾
史は常に人間を嗅ぎだしている。そして武士道は人性や本能に対する禁止条項である為に
非人間的反人性的なものであるが、その人性や本能に対する洞察の結果である点に於ては....
「呉清源」より 著者:坂口安吾
しても、自己の力の限界、自己の限界、このことに就てのみは、機械の如く、鬼の如く、
非人間的に処理はできない。否、その自らの内奥に於て、最大の振幅に於て、苦闘、混乱....
「金の十字架の呪い」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
間ではなかったかという事を疑います。 「それ以来私は時折暗示や符合やそして奇妙な
非人間的なたよりを受取りました。そのたよりはその男は狂人であるか彼は一事遍狂者で....
「特攻隊に捧ぐ」より 著者:坂口安吾
お母さん」と叫んで死ぬ兵隊に、是が非でも「天皇陛下万歳」と叫ばせようというような
非人間的なものであるから、真に人間の魂に訴える美しい話が乏しいのは仕方がないこと....
「農民文学の問題」より 著者:黒島伝治
的な自然な姿において表現する。が、あれだけ農民、農村を知りながら、かくまで農民が
非人間的な生活に突き落され、さまざまな悲劇喜劇が展開する、そのよってくる真の根拠....
「フシギな女」より 著者:坂口安吾
間をまつために、現場にすぐ近いところでできるだけブラブラ時間を費そうと努力してる
非人間的なムジュンです。 事件はいつ発覚するか分らない。彼女はいろんな客にも顔....
「チェーホフ試論」より 著者:神西清
ありつづけ、いわば人間が一台の自記晴雨計に化することを意味する。世の中にこれほど
非人間的な条件があるものではない。もちろん科学の猛襲の前に理想の王座がぐらつきだ....
「審判」より 著者:カフカフランツ
くともそれはきわめてありうべきことだった。最下級の役人どもがみな無頼漢なら、最も
非人間的な役目を受持っている笞刑吏などはどうして例外であるはずがあろう。それにK....
「流刑地で」より 著者:カフカフランツ
ろな事柄がひどくこちらの気をそそるものがある。裁判手続きの不公正なことと刑執行の
非人間的なこととは疑う余地がない。それをだれだって旅行者の何か利己的な気持と受け....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
浄、田所輝明など第一次共産党事件関係者などもいて警戒は厳重、看守の態度もきわめて
非人間的であった。 私はトコトンまで追い詰められて、かえって反抗気分が高まった....