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「非凡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

非凡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
こくご》のほかにも、希臘語《ギリシャご》や羅甸語《ラテンご》の心得があると云う、非凡な語学通で通っていた。そうしてこれまた Hanabusa と署名のある英仏独....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
も持ち上げない巌石を自由に動かして見せた。周囲に佇《たたず》んだ若者たちは、彼の非凡な力業《ちからわざ》に賞讃の声を惜まなかった。彼もまたその賞讃の声に報ゆべく....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
て同市郊外電車のエキスペリメンタル・フェルデット停留場に近いノーベル研究所にこの非凡な学者を訪ねた。めったに人通りもない閑静な田舎の試作農場の畑には、珍しいこと....
食魔」より 著者:岡本かの子
。鼈四郎は伯母の末の娘で檜垣の主人の従姉妹に当るこの逸子という女の、その意味での非凡さにもやがて搦め捕られてしまった。鼈四郎のような生活の些末の事にまで、タイラ....
金属人間」より 著者:海野十三
それは、われわれのような俗人《ぞくじん》が論ずるから右のようになるが、しかし非凡《ひぼん》なる頭脳《ずのう》と深遠《しんえん》なる学識《がくしき》をそなえた....
恐竜島」より 著者:海野十三
をかきわけて矢のように走った。 実業家マルタン氏が舵手《だしゅ》だったが、氏は非凡《ひぼん》なうでをあらわして、波をうまくのり切った。 島はだんだん近くなっ....
共軛回転弾」より 著者:海野十三
要書類がぎっしり入っているに違いない。 幸いにして金庫破りにかけてはチーア卿は非凡なる技倆を持っている。彼はこの方では英国に於ける第一人者といって差支えないほ....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
まし返る。 容体がさも、ものありげで、鶴の一声という趣。※き騒いで呼立てない、非凡の見識おのずから顕れて、裡の面白さが思遣られる。 うかうかと入って見ると、....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
もない。彼は一八三九年に生れ、十六歳の時に、ベッドフォードの中学に学んだが、その非凡の学才と勤勉とは、早くも学校当局の間に認められ、幾度か名誉賞を与えられた。一....
人造物語」より 著者:海野十三
ズを助手のピーターが操縦盤と一緒に盗み出し、強盗殺人をやらせるが、その働きは実に非凡である。大きなビルディングの下に立っていると思うと、スルスルと身長が伸びて、....
秋の筑波山」より 著者:大町桂月
き者でも、天下を取れるに、三楽の如き人が一国も取り得ざるが不思議なる也と。三楽は非凡の英雄也。故に秀吉も家康も期せずして、これを関東の一不思議としたり。宇佐美定....
唇草」より 著者:岡本かの子
んな先の先まで掻い潜った無益な失望をしている人間があるであろうか。尾佐はあるいは非凡人とでもいう性格ではあるまいか。栖子は強いて尾佐を非凡人としていくらかの尊敬....
虹と感興」より 著者:上村松園
といっても、橋本雅邦先生の水墨で出来た天井絵の龍です。とても凄じい筆勢のもので、非凡のものでした。あれを見ても雅邦という方の尋常人でなかったことがうなずかれます....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
手紙を送った。文句は忘れたが、意味はこうである。――『平凡』という題名が如何にも非凡で面白い、(というのは前にもいった通り『其面影』の題名に関して往復数回した事....
層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
の腰を貫く処、即ち層雲峡也。神居古潭は北海道の勝地として世に知られたるが、深さの非凡なる外には格別の風致もなし。層雲峡はいまだ世に知られざるが、天下の絶勝也。石....