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「非職〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

非職の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
自叙伝」より 著者:大杉栄
戦争の時に一週間山の中にかくれて出て来なかったという評判の、そして凱旋するとすぐ非職になった脇田という大尉の子もはいった。脇田は僕なぞと同じ級で年は二つほど多く....
蒸発皿」より 著者:寺田寅彦
って出入りの人々をつかまえては得意らしく宣伝したものだそうである。当時の陸軍では非職のことを「げじげじ」という俗称が行なわれていた。「非」の字の形がげじげじの形....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
って、社会に於ける経済生活の上から云って(命令系統の上から云ってでなく)、一切の非職業的〔兵〕および〔将校〕自身の下級幹部とをば、所謂「〔軍人〕」から除いた残り....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
専門職業人又はその学生的候補者を主としたのだが、最近の小集合グループは、文化上は非職業的であるようなサラリーマンも亦文化的活動に多少の期待と自信とを持つことによ....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
師匠さんの橋渡しで。 家は千駄木辺で、お父さんは陸軍の大佐だか少将だか、それで非職てるの。その息子さんが新しい法学士なんですって……そこからね、是非、お嫁さん....
黒百合」より 著者:泉鏡花
しょうよ。」と慶造が勇むに引代え、若山は打悄れて、ありしその人とは思われず。渠は非職海軍大佐某氏の息、理学士の学位あって、しかも父とともに社会の暗雲に蔽われた、....
字で書いた漫画」より 著者:谷譲次
1 あめりか街上風景。 HOBOなる一個の非職業的職業に従事している尊敬すべき二紳士が、町角の煙草屋の前で日向ぼっこをしな....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
を通すことはなかった。 父は出世するだけ出世して罷めさせられたのである。それを非職と称していた。その後は嘱託という名義で、仕事はこれまでと余り変らずに、主とし....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
こともあり、平生は、その劇場専属の俳優の出演とか、その地方に根城をすえた職業的、非職業的劇団の公演にあてるとか、適宜の処置がとられている。 「演劇」をかたちづく....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
》教授の下で助教授を勤めていた穏やかな人だったが、明治二十五年矢田部教授が大学を非職になった時同時に大学の職を退き、後ち東京高等師範学校の教員となっていた)がこ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ノ沙汰、再三ニ及ブモ向後ニオイテハ、須ラク、誅戮シ奉ルモ、構ヒナシ 諸寺諸山、非職員ノ住侶、又、タトヘ凡下放埒、与党賊徒ノ輩タリトモ、忠節ノ実ヲイタス有ラバ、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ふしだらになったものだと慨嘆し、終りに、 花山桃林さびれつつ 牛馬は華洛に遍満し非職の兵仗流行りにて 天下一統珍しや 御世に生まれて様々の 事を見聞くぞ不思議な....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
院御室伝』建永元年十月二十六日御受戒の行列を書いた中に、 殿上人廿人、房官九人、非職五人、有職十六人、中童子八人、侍六人、 とあって、最後に、 とみえている....