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「面体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

面体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
事がわかった。幸《さいわい》、その侍の相方《あいかた》の籤《くじ》を引いた楓は、面体《めんてい》から持ち物まで、かなりはっきりした記憶を持っていた。のみならず彼....
槍が岳に登った記」より 著者:芥川竜之介
いばかりに日に反射したのやら、赤みを帯びたインク壺《つぼ》のような形のやら、直八面体の角ばったのやら、ゆがんだ球のようなまるいのやら、立体の数をつくしたような石....
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
的といい、後者を非価値的というのである。 なお、この関係は、左図のように、直六面体の形で表わすことができる。 この図において、正方形をなす上下の両面は、....
仇討三態」より 著者:菊池寛
直之進であるとは決っていない。ことに父が討たれたときに、弱冠であった忠三郎が敵の面体を確かに覚えていようはずがない。その忠三郎が、一目見たからといって淳庵が直之....
三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
五 するとこの時妙なことが起った。その妙齢な美人は、いとも御気嫌斜めな御面体で、 「失礼しちゃうワ。そんなもの、あたしンじゃアなくってよ?」 いい捨て....
修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
かける。) 夜叉王 して、御用の趣は。 頼家 問わずとも大方は察しておろう。わが面体を後のかたみに残さんと、さきにその方を召し出し、頼家に似せたる面を作れと、絵....
桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
が羽織を着、膝を付けて、信長に声を掛けられるのを待って居る様子である。信長見ると面体|勝れて居るので、何者だと問うと、桑原甚内と云い、嘗つて義元が度々遊びに来た....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
の作った傑作――いや、それとも違う……魔人の習作だ。いや人間と悪魔の合作になる曲面体――それも獣欲曲面体……」 「えっ、何の曲面体?」 このとき帆村は、はっと....
天守物語」より 著者:泉鏡花
細長うなりました。なれども、過失の功名、死んで変りました人相が、かえって、もとの面体に戻りました。……姫君も御覧ぜい。 亀姫 (扇子を顔に、透かし見る)ああ、ほ....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
。頭を振っていると芯がまだすこし痛む。あたりを見廻す。いやに真四角な部屋だ。正六面体の部屋だ。中の調度は、小さな客間といった感じで、出入口のついている壁を除く他....
風博士」より 著者:坂口安吾
地上に見出すのみである。然り、ただ一策である。故に余は深く決意をかため、鳥打帽に面体を隠してのち夜陰に乗じて彼の邸宅に忍び入ったのである。長夜にわたって余は、錠....
備前天一坊」より 著者:江見水蔭
、浪人が所持するに相違無いな」 「左様に御座りまする」 「その金三郎と申す浪人の面体は」 「恐れ多い事ながら、御上に克似の箇所も御座りまする」 「ふむ――」 ....
拷問の話」より 著者:岡本綺堂
になるとまたその申口をかえて、自分にはそんな覚えはない、同類の勝五郎というものの面体が自分によく似ているから、手代どもはおそらくそれを見あやまったのであろうと申....
活人形」より 著者:泉鏡花
、人の形をなしたる物は、何まれ心を注くべきなり。と思い返して傍に寄り、倒れし男の面体を月影にてよく見れば、かねて知己なる八蔵の歯を喰切りて呼吸絶えたるなり。銀平....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
が 元素を 掻き寄せて、持っていると、 霊と物との二つが密接して 一つになった両面体を割くことは、 どの天使にも出来ません。 それを分けることの出来るのは、 た....