面倒[語句情報] » 面倒

「面倒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

面倒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
である。僕はもうあの頃から支那人にだけはなりすましていた。元来天下に国籍くらい、面倒臭いお荷物はない。ただ支那と云う国籍だけはほとんど有無《うむ》を問《と》われ....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
のもので、幼い時に両親に別れてから私の所へ片づくまで、ずっと校長夫婦が娘のように面倒を見てくれた女でございます。名は小夜《さよ》と申しまして、私の口から申し上げ....
一夕話」より 著者:芥川竜之介
小えんは若槻に三年この方、随分尽して貰っている。若槻は小えんの母親ばかりか、妹の面倒も見てやっていた。そのまた小えん自身にも、読み書きといわず芸事《げいごと》と....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
にか御喜びになる事でございましょう。」と、ふだん私どもに向っては、返事をするのも面倒そうな、口の重い容子《ようす》とは打って変って、勢いよく、弁じ立てました。こ....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
。」 婆さんは妙な瞬《またた》きをした。 「ねえ、婆や。飼ってやろうよ。お前に面倒はかけないから、――」 お蓮は犬を板の間《ま》へ下《おろ》すと、無邪気な笑....
毛利先生」より 著者:芥川竜之介
、その猿です。その猿を飼う事にしました。」 勿論猿でさえこのくらいだから、少し面倒な語《ことば》になると、何度もその周囲を低徊した揚句でなければ、容易に然るべ....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
「女でも男でも好いじゃありませんか。」 若者は余計なおしゃべりを後悔しながら面倒臭そうにこう答を避けた。が、相手は腹を立てた気色《けしき》もなく、反《かえ》....
捨児」より 著者:芥川竜之介
せん。守《も》りをするのから牛乳の世話まで、和尚自身が看経《かんきん》の暇には、面倒を見ると云う始末なのです。何でも一度なぞは勇之助が、風か何か引いていた時、折....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
い致します。閣下、どうか私の正気だと云う事を御信用下さい。そうして、この手紙を御面倒ながら、御一読下さい。これは私が、私と私の妻との名誉を賭《と》して、書いたも....
点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
僕の母の顔を、――痩《や》せ細った横顔を思い出した。 こう云う僕は僕の母に全然面倒を見て貰ったことはない。何でも一度僕の養母とわざわざ二階へ挨拶《あいさつ》に....
忠義」より 著者:芥川竜之介
、どうすると云う、決心である。 佐渡守は、これを見ると、また顔をしかめながら、面倒臭そうに、横を向いた。 ――――――――――――――――――....
田端日記」より 著者:芥川竜之介
気にもならない。そこで読みかけの本をよんだ。何だかへんな議論が綿々と書いてある。面倒臭くなったから、それもやめにして腹んばいになって、小説を読んだ。土左衛門にな....
歯車」より 著者:芥川竜之介
まに通ったのは必ず黄いろい車だった。(この黄いろいタクシイはなぜか僕に交通事故の面倒をかけるのを常としていた)そのうちに僕は縁起の好い緑いろの車を見つけ、とにか....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
は誰れでもかかるものを集め置くのがよい。一年も引きつづいて、やっておれば、左まで面倒とは思わなくなるだろう。」 一八二二年に、ファラデーは塩素ガスを液体という....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
前進しはじめた。歌の先生としての資格を利用して、彼はその邸に足しげく訪れた。親の面倒な干渉はとかく恋人たちの道のつまずきの石になるものだが、彼はそれで心配するこ....