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面汚し
「面汚し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
面汚しの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
め。そっちから詫びをせねば堪忍ならぬわ」 「なに、おのれはこの半九郎を江戸の侍の
面汚しと言うたな。その子細《しさい》を申せ」 「それを改めて問うことか。御用を怠....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
と同じレベルにまでなりさがって働くって法があるかい!そんなこた、それゃ、日本人の
面汚しだぞ。」 「働くことが何で
面汚しなんだ!」と幹太郎は考えた。「何てばかな奴....
「明治のランプ」より 著者:宮本百合子
しく、或る日外出して帰った頭を見ればザンギリなのに気丈の曾祖父が激憤して、武士の
面汚しは生かして置かぬと刀を振って向ったという有様を、祖母は晩年までよく苦笑して....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
奴さ』と嘲笑して終るのもあれば、『何だ貴様は小僧のようなことをして、我々卒業生の
面汚しじゃないか』などと、途中出会って面詰するのもある。むろん私としては、別にき....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
ち出でた。相手は阿呆の田舎者である、勝ったところで名誉にならず、負けたらそれこそ
面汚しだ。一向|栄ない試合だと思うと、ムシャクシャせざるを得なかった。そのうっぷ....
「随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
。それには原作にはない先代の志ん生が空気草履を履いたため、盲小せんから江戸っ子の
面汚しだと言って絶交され、岡村柿紅氏を頼んで大真面目で詫びに行く挿話もよかった。....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
しやあがったは、何のこたあねえ、歌を教えて手を握る、根岸の鴨川同断だ。江戸ッ児の
面汚し、さあ、合点が出来ねえぞ、)とぐるぐると廻って突立つから、慌てて留める婆さ....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
若し争議に関係するものがあったら、陛下に対して申訳がないと思え! 軍人たるものの
面汚しだ。」 同じことを「青年団」や「青年訓練所」のもの達にも云って歩いた。 ....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
男の親分がまた滅法えらいもので、もしもちとなり破壊れでもしたら同職の恥辱知合いの
面汚し、汝はそれでも生きて居らりょうかと、とても再び鉄槌も手斧も握ることのできぬ....
「俗臭」より 著者:織田作之助
まつ枝、伝三郎、千恵造、三亀雄、たみ子の七人きょうだいの中で、千恵造は児子一家の
面汚しとされている。穀つぶしの意久地なしというのが定評だ。大変気が弱いということ....