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面白半分
「面白半分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
面白半分の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
。さあ、誰と語ろうてござった。それを聞こう。それを打ち明けられい」 妬み半分と
面白半分とで、女たちは鉄漿黒《かねぐろ》の口々から甲高《かんだか》の声々をいよい....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、それでも可なりに諸人の注意をひいて、近所の子ども等は竹竿や箒などを持ち出して、
面白半分に追いまわしていると、それが日ましに殖えて来て、六月|晦日にはその数が実....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た。それが一人であるか、五人六人が党を組んでいるのか、あるいはその噂を聞き伝えて
面白半分に真似るものが幾人も出来たのか、そんなことも一切判らなかった。一体なんの....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
終ってあるメレジコウスキの小説「先駆者」を手に取った。国府津へ落ちついた当座は、
面白半分一気に読みつづけて、そこまでは進んだが、僕の気が浮かれ出してからは、ほと....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
するだけではなく、ひょっとすると、その合間合間のいろんな事件にも手下でも使って、
面白半分四方八方メチャクチャの証言でもさしてるんではないか、いや、又そうなるとだ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
見せた。青白い、ぼやけた輪郭の、ぼっぼと燃えているようなお化がそこに現れた。僕は
面白半分、恐さ半分で、伯母さんの言いなり次第に、指先きでお化の顔をいじって見た。....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
」と大きく書いた白布を胸に縫い付けているので、誰の眼にも着き易く、往来の兵士らが
面白半分に「十郎、五郎」と呼ぶので、二人もいちいちその返事をするのに困っているよ....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
とあって、その下にわざわざボルシェヴィキと書いてあるのもあった。 僕も一つ
面白半分に、 E. Osugi.(エイ、オスギ) Anarchiste jap....
「カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
船があるからと言って、向うの船渠の方へ出掛けて行った。そこで私も喬介に誘われて、
面白半分に技師の後に従った。 一号|船渠の渠門の前には、千トン位いの貨物船が、....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
るのですやろ。」 「お方、八百屋の勘定は。」 と亭主|瞬きして頤を出す。女房は
面白半分、見返りもしないで、 「取りに来たらお払いやすな。」 「ええ……と三百は....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
朝茶の子、こいつ見物と、裾を捲って、蹲み込んで、 (負けるな、ウシ、) などと
面白半分、鼬殿を煽ったが、もう弱ったか、キチキチという声も出ぬ。だんだんに、影が....
「お住の霊」より 著者:岡本綺堂
爪繰って、口には何か念仏を唱えている。 この隠居が椽端近く歩み出て、今や掻堀を
面白半分に騒ぎ立つ家来共を制して、もうもうそれには及びませぬ、縡の仔細は妾が能う....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
てしまった。それまでは文学を軽視し、内心「|時間潰し」に過ぎない遊戯と思いながら
面白半分の応援隊となっていたが、それ以来かくの如き態度は厳粛な文学に対する冒涜で....
「秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
っきりと見えた。秋天片雲無きの日にここへ来たのは没怪の幸であった。帰りは下り阪を
面白半分に駈け降りると、あぶなく滑って転びそうになること両三度。降りてしまったら....
「色盲検査表の話」より 著者:石原忍
をしていました。ところがその時の友人が偶然色盲でして、その人が何げなく、おそらく
面白半分であったのでしょうが、ひとつ色盲者には読めるが健康者には読めないような表....