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面謁
「面謁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
面謁の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
と、支倉は続いて裁判長に請願を試みた。 「発信不許可の件其他重要の件につき一度御
面謁を賜り御伺い御願いさせていたゞき度、恐入ります、一度至急に御呼出の上、御会い....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
察(目付)に進んだ友人の喜多村瑞見とも親しい。この人が大坂へ出て行って、将軍にも
面謁し、江戸の方にある大老や老中の意向を伝えたころは、当路の諸有司は皆途方に暮れ....
「三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
玄関先に、堂々と、いかなる身分の者、いかなる用件といえども、紹介する者無しには、
面謁せぬと。頼山陽先生さえ、断ったというが――たわけた沙汰だ。大作も、その弟子だ....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
し、且《かつ》は、是非とも御目通りいたさせたい人間を拾いましたで、枉《ま》げて御
面謁《ごめんえつ》が願いたいと、仰《おお》せ入れ下さい」
若侍は、
「まだ、御....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
肯われた。そこで私は由井氏と共にその頃愛宕下町にあった岡塾へ行って、まず岡先生に
面謁し、それから塾長をしている河野氏にも逢った。兼て藤野翁からの依頼もあり、私ど....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
は、前にもちょっと述べた僧珠全が、一度は宗祇により、一度は宗碩と同道して、実隆に
面謁したのみでなく、同国人吉田若狭守位清という者からは、和歌の合点《ごうてん》を....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
た。フォーシュルヴァン老人が死んだのである。
ジャン・ヴァルジャンは修道院長に
面謁《めんえつ》を願って、こう申し立てた。兄が死んだについて多少の遺産が自分のも....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
で、四五間まで近寄った。そして
「吾等有志より、牧殿に申し入れたい儀がござる。御
面謁できましょうか、それとも、御伝達下さりましょうか」
「無礼な、その鉢巻は、何....
「ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
みすぼらしい平民の姿で城門の前に佇み、氷柱むすぶ厳冬の候を外気にうたれながら法王
面謁の許可の下るのを待った。その日が暮れ翌日となり、その翌日が暮れて三日目となっ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ひょっとしたら、その沢庵も江戸表へ来ているような気がする。石舟斎には、遂に、
面謁も遂げず宿望の一太刀も合せなかったが、その嫡子で――かつ柳生流の直流を享け、....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
をおゆるしあるなど、以てのほかだ」 西の丸の庭さきへ廻り、侍臣を通じて、村重に
面謁を求めた。侍臣が、用向きをたずねたが、亥十郎は、 「殿、直々でなければ、申し....