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「革帯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

革帯の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
ばかりの青年の一群にも遭遇《であ》った。それらの青年は皆学生であった。普通の服に革帯《かわおび》を締め、腕章《うでじるし》を着け、脚絆《ゲートル》を巻きつけ、銃....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
である。此日猛烈な戦闘で昼食をとる暇がなかった。指揮官野津大佐は、敵弾を、一つは革帯に、二つは軍刀に受けた程である。薩軍の勝ではあったが、篠原が此戦に死んだ事は....
戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
すぐ腹部の釦鈕《ボタン》を開く。案の定《じょう》、膚に直接|厳丈《がんじょう》な革帯《ベルト》を締めていた。ポケットがある。特製の錠がおりていたが、指仕事専門の....
鷭狩」より 著者:泉鏡花
の結目を、みしと踏んで、片膝を胴腹へむずと乗掛って、忘八の紳士が、外套も脱がず、革帯を陰気に重く光らしたのが、鉄の火箸で、ため打ちにピシャリ打ちピシリと当てる。....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
れを、子供と写真帖売りが、遠巻きにしていた。 軍楽隊が来た。 黒装束に、腰の革帯に短刀を一本挟んだきりの、フュウメ決死隊の一人が、軍旗といっしょに、先頭だっ....
ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
窓がなくて、二本の丈夫な留金がついています。私が馬車で行くときには、乗手がこれに革帯を通して、しっかり腰に結びつけるのです。 こんなふうにして、私は国王の行列....
ワンダ・ブック――少年・少女のために――」より 著者:ホーソーンナサニエル
、』と見知らぬ人は答えました。『それはもと、ローマの軍神マアスが剣をつるしていた革帯です。ただ、それを締めると、勇気と元気とが出るのです。』 『剣をつっていた帯....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
様々な不調和な留具ですっかりくっつけてあった。腰には真鍮のびじょ金のついた古びた革帯を巻いていたが、それが彼の服装全体の中で唯一の確かなものだった。 「三年間も....
林檎」より 著者:豊島与志雄
らまだいろんなことを尋ねましたっけ。しまいには私の眼の玉をひっくり返したり、胸に革帯のようなものをあてて聴いてみたり、体操をさしたりしましたよ。それで私はすっか....
桜の園」より 著者:神西清
おまえ忘れやしないだろう、え、リューバ? この長い並木は、ずっとまっすぐ、まるで革帯をぴんと張ったように伸びて、月夜には白々と光るのだ。ね、覚えてるだろう? 忘....
決闘」より 著者:神西清
絨毯みたいな大きな花模様のある鼠色|更紗のワイシャツや、チョッキ代りの幅のひろい革帯やを点検する。この自己観照は、アルバムの検査や高価な象嵌のあるピストルよりも....
新西遊記」より 著者:久生十蘭
羊毛のシャツと、和服によく似た、膝きりの羊毛織の布衣をゆったりと着こみ、その上に革帯をしめている。袖の長いことはおどろくばかりで、筒のようになったのが、上衣の裾....
新案探偵法」より 著者:小酒井不木
パウロフの報告に従い、犬に手術を施して、唾液腺の導管を顎下の皮膚に開かしめ、犬を革帯で固定して、食物を与えると同時に、一定の音をきかせて、先ず犬の聴覚の客観的研....
歌う白骨」より 著者:妹尾アキ夫
それで物取りの殺人でないということだけは推察できた。 ソーンダイクは死人の細い革帯を指さして、 「そこに革の鞘のついたナイフはない?」ときいた。 私は上着を....