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「靴直し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

靴直しの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
職工と微笑」より 著者:松永延造
あると同時に、私の本統の父であったのを告白せねばならぬ。耻かしいけれども私はある靴直しの娘と此の変妙な支那人との間に出来た混血児なのである。だが私の心が曲って了....
モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
はまさしく私の考えていたことだった。シャンティリというのは、もとサン・ドニイ街の靴直しだったが、芝居気違いになり、クレビヨンの悲劇のクセルクセスの役《ロール》を....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
って、『快上快』を、持ち出して売ってるんだよ。」 「ふむ。」 「こないだだって、靴直しに三円持って行って、あれで、一円くらいあまっとる筈だのに自分で取りこんどる....
伸子」より 著者:宮本百合子
車の粗悪なガソリンの臭気が街路に満ちている。窓ガラスが破れ、黄ばんだ半地下室に、靴直し、古着買、いかものの錺職《かざりしょく》が、鼠の巣のような店を張っていた。....
モスクワの辻馬車」より 著者:宮本百合子
には属していない。СССР全経済組織は迅速に社会主義化され、個人営業の手工業者(靴直し屋、裁縫師、理髪など生産手段を自分で持っている職人)までが、集団的生産組合....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
古人の皮鞋匠が石だたみに道具を並べて、眼のまえの通行人の足をぼんやり眺めている。靴直しだ。支那人が鶏を抱いてくる。盗んできたものに相違ない。かれは、三歩ごとにう....
上海」より 著者:横光利一
れもお杉のように、じっと橋の欄干から水の上を眺めていた。その娘の裾の傍でいつもの靴直しが、もう地べたに坐ったまま、靴の裏に歯をあてて食いつくように釘をぎゅうぎゅ....