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靴脱ぎ
「靴脱ぎ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
靴脱ぎの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蟇の血」より 著者:田中貢太郎
かまえをした。 「さあ、どうぞ」 女は障子の傍を離れてむこうの方へ歩いた。讓は
靴脱ぎへあがってそれから上へあがった。障子の陰に小間使のような十七八の島田に結う....
「足迹」より 著者:徳田秋声
お庄は急いで、お増の宿まで行って見たが、切り戸はまだ締っていた。隙間から覗くと、
靴脱ぎの上にあった下駄も取り込んだらしく、板戸もぴったり締って、日当りの悪い庭の....
「旅愁」より 著者:横光利一
」と真紀子ひとりは三島から身を引くように反らしてからかった。
「はははは、靴か。
靴脱ぎなさいよ。どうもあ奴を覚えてられると、僕は羞しゅうて。」と云いながらもう三....
「夏目漱石先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
うな心持ちで通ったものである。東向きの、屋根のない門をはいって突き当たりの玄関の
靴脱ぎ石は、横降りの雨にぬれるような状態であったような気がする。雨の日など泥まみ....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
とした柳で仕切った、その門を見ると、小児が遊んでいたらしく、めんこが四五枚、散に
靴脱ぎのたたきの上へ散って、喇叭が一ツ、式台に横飛び。……で、投出して駈出したか....
「尋常一様」より 著者:北大路魯山人
玄関であっても玄関でないような玄関もある。さっきの客も、入り口だか、便所だか、
靴脱ぎだか、物置だか分らぬような玄関を作ったのかもしれない。そうでなかったら、あ....