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鞏固
「鞏固〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鞏固の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
瓦石材を用いるやや永続的な様式は移動できないようにしたであろう、奈良朝以後シナの
鞏固な重々しい木造建築を採用するに及んで実際移動不可能になったように。 しかし....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
数の康福を主張するを指して叛逆不臣の説となす、世に狡獪|姦佞の輩あり、国家権威の
鞏固を唱道するを誣いて専権圧制の論となす、大識見を備うる者にあらざるよりは、それ....
「安重根」より 著者:谷譲次
に際して、日本皇帝陛下の宣戦の詔勅によれば、東洋の平和を維持し、かつ韓国の独立を
鞏固ならしむるという御趣旨であったから、その当時韓国人は非常に感激いたしまして、....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
は確実に結合していると信じた。しかしながら本能的な愛は私の期待したごとくけっして
鞏固ではなかった。女の恋愛には精神生活の根底がなかったために、その崩れ方はじつに....
「科学論」より 著者:戸坂潤
究に関する古典的な国であった。イギリス工業の発達と共に、資本主義は農業においても
鞏固化された。粗笨な経営は漸次集約的形態に代えられた。改良された耕作方法、農業へ....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
がこの法律の実質を、これまでにすでに充分利用しつくした産業資本家は、もはや独占の
鞏固さに自信をもった以上、この法律の倫理的名目がその営業に実質的な影響を与えると....
「人生における離合について」より 著者:倉田百三
またそれを通じて美しき人間性の発露もあり得る。日本民族独特の情死の如きは、もっと
鞏固な意志と知性とが要求されるとはいえ、またそうでなければ現われることのできない....
「決闘」より 著者:神西清
どまると言葉をつづけた。 「僕にはフォン・コーレンという人間がよくわかる。あれは
鞏固で強烈な専制的な性格の持主だ。君も聞いたろうが、あの男はしょっちゅう探険旅行....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
郷土に関する直覧資料を加えて第六学年以上の児童に携帯使用せしめば、一面郷土観念を
鞏固にし、一面国定教科書による画一の弊を救済し兼ねて学力補習の用に供すべし。補習....
「「日本民族」とは何ぞや」より 著者:喜田貞吉
の諸民族を始めとし、秦・漢・百済等海外帰化の諸民族をも合せて、打って一団となした
鞏固なる複合民族である。そしてこれらの諸民族は、互いに通婚を忌まなかった。ただに....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ジン・チョェ・ギャル(教持法王)と言う。なかなか温順な方で、また侵し難い程意思が
鞏固なのです。いつも話をする時はにこにこ笑ってまるで友達扱いをされますので、この....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
たことなどについては、世間には色々と意見もあるようですが、結局は私が日本の独立を
鞏固ならしめんために計ったにほかならないのであります。私は日本を統一しても少しも....
「建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
権力を強くし政治上における国民のはたらきをできるだけ抑制することが、皇室の地位を
鞏固にする道であると考えた。憲法はこのような情勢の下に制定せられたのである。そう....
「「特殊部落」と云う名称について」より 著者:喜田貞吉
か。ここに至っては単に「因襲」の二字を以て解するよりほかはない。「因襲」の二字の
鞏固なる障壁あるが為に、彼らは常に疎外せられる。疎外せられるが故に、彼らは生活上....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
も無く、そのままに秘して置いたのであるが、当時の厳粛な気持は今日もなお私の脳裏に
鞏固に焼き付いている。 昭和三年十月、関東軍参謀に転補。当時の関東軍参謀は今日....