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「韋駄天〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

韋駄天の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
。 (一九)一里競争 先頭は誰ぞと見れば、腕力自慢の衣水《いすい》子|韋駄天《いだてん》走り、遥か遅れて髯将軍、羅漢《らかん》将軍の未醒《みせい》子と....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
待ちなせえよ。この辺は屋敷町で店駕籠はねえかもしれませんからね」 いうや否や、韋駄天《いだてん》で行ったかと思いましたが、案外にさっそく見つかったとみえて、屈....
赤外線男」より 著者:海野十三
村の手をヒラリと払って、とッとと逃げ出した。帆村はもう必死で、このコンパスの長い韋駄天を追駈けた。そして横丁を曲ったところで追付いて、遂に組打ちが始まった。その....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
するのも不潔だといわん許りであった。 こうして佐助を牢屋へ入れると、胴六は早速韋駄天の勘六という者を走らせて、この旨を京の五右衛門のもとへ知らせた。 やがて....
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
から貧しくおなりなさい。人間はどのようにしてでも暮らされるものです。お経の中には韋駄天が三界を駆け回って、仏の子の衣食をあつめて供養すると書いてあります。お釈迦....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
ていた。と、その舟から手が延びて、グーッと引き上げたは小一郎の体! 「さあ介抱は韋駄天だ」 「おいよ」と云うと一人の男は、小一郎の衣裳を絞ったが、 「やアいい男....
人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
背に負い、後をふりかえりながら、どんどん逃げだした。その足の早いことといったら、韋駄天のようだ。 「おーい、待て。マリ子、お待ちよ」 正太は、二人のあとをおい....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
ついて来い、三太!」 「合点でござんす」 虎松は暗闇の中をかきわけるようにして韋駄天ばしりに駆けだした。三太もこれに続く……。 湯島まで行ってみると、殺人鬼....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
たん、失敬な。)と云って引返したわ。何か託け、根は臆病で遁げただよ。見さっせえ、韋駄天のように木の下を駆出し、川べりの遠くへ行く仁右衛門親仁を、 (おおい、おお....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
河。 グリーンランドの北端にあるアカデミー氷河群に、一日四十メートルをながれる韋駄天氷河があるけれど、これはおそらく、その速度の十倍以上であろう。囂々とひびい....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
しい!」と叫んでいた。向こう詰めから聞こえるのであった。造酒は大小を束に掴むと、韋駄天のように走って行った。 見ると覆面の侍が、切り斃した町人の懐中から、財布....
剣侠」より 著者:国枝史郎
水殿と澄江殿を介抱なされい!」 「かしこまりました」 「頼む」と云いすて、要介は韋駄天追っかけたが、この辺りの地理に詳しい彼、陣十郎はどこへ行ったものか露路か小....
廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
し。と、長兵衛を極めるほどの事でもねえが、見すみす無駄と知りながら、汗をたらして韋駄天は気の毒だ。ここに一つの思案あり。まあ聞きたまえ。」と、彼は芝居気取りでお....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
れらについてとくと考え、今回の事件と比較したあげく、みな頭をふって、イカバッドは韋駄天走りのヘッセ人にさらわれてしまったのだと決めた。彼は独りものだったし、だれ....
式部小路」より 著者:泉鏡花
嚔の出そうな容体、仰向いてまたすすり、 「と面へ打つかると、目が眩んで、真暗三宝韋駄天でさ。路地も壁も突抜けてそれッきり、どんぶり大川へでも落っこちたら、そこで....