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音楽堂
「音楽堂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
音楽堂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
くのンいやだけど、兄ちゃんと一緒だったら、いいわ」 高台寺の道を抜けて、円山の
音楽堂の横を交番の近くまで来た時、京吉は石段下の方から登って来た若い女の姿を見て....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
。なかには私の同級生で、金のあった人はそればかりでは満足しないで、あるいは学校に
音楽堂を寄附するもあり、あるいは書籍館を寄附するもあり、あるいは運動場を寄附する....
「新生」より 著者:島崎藤村
、それらの人達と連立ってルュキサンブウルの美術館を訪《たず》ねた時でも、ガボオの
音楽堂に上った時でも、何時《いつ》でも彼は心の飄泊者《ひょうはくしゃ》としてであ....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
へ連れ行くのはどうかと、人に警告されたこともあった。しかし後に銀ぶらや喫茶店や、
音楽堂入りを、かえってこの子供から教わるようになったころには、彼も自分の教育方法....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
彼の結婚によってもますますその富が増したという。彼はその私財をもって方々に劇場や
音楽堂を建てたり、競技場や競走路をつくったり水道や温浴場をこさえたり、ギリシャ各....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
た。 2 「オイ房子」 「なによォー」 「どうだ、今夜は日比谷公園の新
音楽堂とかいうところへいってみようか。軍楽隊の演奏があってたいへんいいということ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
ほかの頁。 TIVOLI。特色ある北国の遊園。ひろい地域に壮麗な樹木・芝生・
音楽堂・劇場――アポロ、スカラ、パレス等――がちらばり、東西に二大料理店あり。ア....
「電車と風呂」より 著者:寺田寅彦
とZ君だけは自分の大浴場説に賛成した。しかし浴場に附属した礼拝堂と図書館と画廊と
音楽堂と運動場の建築が必要であると云って、それで三人でこの仮想的浴場のプランを画....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
いらっしゃい」 強情なキッティはその優美な小さい頭を空中に飛び上がらせながら、
音楽堂の方向へ馬を駈けさせた。あとで彼女自身も言っていたが、馬を駈けさせながらも....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
生暖かい夜風、咽るような花の香、春蘭の咲く季節であった。噴水はすでに眠っていた。
音楽堂には燈がなかった。日曜の晩でないからであった。公園には誰もいなかった。ひっ....
「月世界競争探検」より 著者:押川春浪
ずれも息を潜めて瞻視ている。 やがて時計の長短針が一つになって十二時を指すと、
音楽堂の上から一発の砲声が轟いた。と思うと大鷲のごとく両翼を拡げた飛行船は徐々に....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
ち明けたので、そうでなければ、君は黙って、美人の手紙に誘惑されて今夜一人で公園の
音楽堂へ行ったに相違ないよ。全く今日の君の様子は、変梃と云わざるを得なかったよ。....
「神経」より 著者:織田作之助
ったが、紹介の放送員はさすがに戦争中と異った型を出そうとしたらしく、「ここ何々の
音楽堂の上の青空には、赤トンボが一匹スイスイと飛んでおりまして、まことに野外音楽....
「触覚の世界」より 著者:高村光太郎
からである。どんなに精巧な機械から出て来ても此複製音は平ったい。四方から来ない。
音楽堂の実物の音楽は、そこへゆくと、たとい拙くとも生きている。音が縦横に飛んで全....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
かくて少女は恋の獲物を失います。 過去の恋をなつかしむあまり、恋の記念に造った
音楽堂は、対岸の絶壁の上に立てられ、悲劇はその堂内で演じられます。譬えその悲劇が....