音楽隊[語句情報] »
音楽隊
「音楽隊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
音楽隊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「逆行」より 著者:太宰治
ことがらを話し合わないのであろう。くろんぼは、雌だそうではないか。 チャリネの
音楽隊は、村のせまい道をねりあるき、六十秒とたたぬうちに村の隅から隅にまで宣伝し....
「苦悩の年鑑」より 著者:太宰治
お神様、を連発する。提燈持ちは、アアメンと呻く。私は噴き出した。 救世軍。あの
音楽隊のやかましさ。慈善鍋《じぜんなべ》。なぜ、鍋でなければいけないのだろう。鍋....
「豚吉とヒョロ子」より 著者:三鳥山人
まして、それからお宮のうしろの見世物の処へ来ますと、そこは前よりも一層賑やかで、
音楽隊の音や見物を呼ぶ声が耳も潰れるようです。 夫婦はビックリして立止まって見....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
れた者は、二年ぶり三年ぶりで帰って来るのだ。親類縁者は遠出の出迎、村では村内少年
音楽隊を先に立て、迎何々君之帰還の旗押立てゝ、村界まで迎いに出かける。二年三年の....
「惜別」より 著者:太宰治
それでは、あなたも、やはり、――」 「そうです。恥かしかったのです。この帽子は、
音楽隊の帽子に似ていますからね。それから、僕は、学校へ出るたびに、あなたの姿を捜....
「詩と官能」より 著者:寺田寅彦
いる。紫紺色に寒々とさえた空には星がいっぱいに銀砂子のように散らばっている。町の
音楽隊がセレナーデを奏して通るのを高い窓からグレーチヘンが見おろしている、といっ....
「勝利したプロレタリアのメーデー」より 著者:宮本百合子
すと、来るゾ! 来るゾ! 赤旗につづく赤旗の波だ。 六列横隊で、自分達の工場
音楽隊を先頭にして、行進曲と共にやって来る。愉快そうで、整然としていて、胸も躍る....
「打あけ話」より 著者:宮本百合子
していた人のその日の記念日のわけを説明する講演が終ったら、演台の下にひかえている
音楽隊が高らかに、あっちの国歌になっている歌の一節を奏した。そしたら、司会者が、....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
モツアルトの横町からパッシイの大通りへ突当ると、もうそこのキャフェのある角に
音楽隊の屋台が出来ていて、道には七組か八組の踊りの連中が車馬の往来を止めていた。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
丸くてさせないよ しかし、聞きようによっては、この歌が七兵衛の帰着を歓迎する
音楽隊の吹奏のようにも聞えて、船中の人気をなんとなくなごやかなものにした効果はた....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
ちょっと冗談を言ったまででございますよ。つまりナプラーウニック氏は有名なロシアの
音楽隊長ですからね。ところで、われわれの事業の調和のためにも、
音楽隊長のようなも....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
おやりになりませんの」 「オルガンが少し弾けるきりだ」 「僕は今度運動会の折には
音楽隊をこしらえるつもりです。僕は手風琴もやります」 と彼は得意そうに言った。....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
ほどである。 十九 もう已に音楽は始まっていた。それは伊太利の
音楽隊で、モールをちりばめた服装から指揮者の風姿から、かなり怪しげな一団であった....
「宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
を吸収しようという計画がいろいろと考えられた。その頃、大阪の三越呉服店には、少年
音楽隊なるものがあった。二、三十人の可愛らしい楽士が養成され、赤地格子縞の洋装に....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
に並ぶ。人々の位置定まりし時、小供等は柩を巡りて挽歌を歌う。一節終わる毎に騎士、
音楽隊は、一時に各自の楽器を鳴らす。――三回目の歌のなかばに領主始めてFなる魔法....