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「音盤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

音盤の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海底都市」より 著者:海野十三
それはこっちも望《のぞ》むところだ」 奇妙な声が、僕に答えた。それはすりきれた音盤《おんばん》にするどい金属針をつっこんで無理にまわしたときに出るゆがんだきい....
火星探険」より 著者:海野十三
上で一所けんめい踊っている三少年の狸踊をまねているものと見える。 「これはいい。音盤を二三枚廻しているうちに、火星人はぼくたちと仲よしになるにちがいない。おーい....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
こで私は、傍へよって、蓋をあけた。 「おお」 私は呻った。蓄音機は、最近誰かが音盤をかけて鳴らしたらしく、廻転盤には埃のたまっている上に、指の跡がまざまざつい....
怪塔王」より 著者:海野十三
かし普通の蓄音機とちがう。これはね、こっちから大利根博士の名をよぶと、ひとりでに音盤が回りだして、蓄音機から声が出る仕掛になっているんだ」 「えっ、なんですって....
幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
局長の命令は、きびきびと急所をおさえる。丸尾は、はっと気がついて、さっそく録音盤の廻っているところをのぞいた。 「局長、だめです。盤はまわっていますが、録音....
それらの国々でも」より 著者:宮本百合子
された。敵性の言葉という理由で中等学校の正課から、英語がとりのぞかれ、レコードは音盤とよばれ、イギリスやアメリカの音楽はレコードできいてもいけなかった。世界の声....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
語として外国語を初等中等学校の教育課目の中から削った。蓄音器の「レコード」さえ「音盤」といいなおさせた。ラジオの「ニュース」という言葉は「報道」とされた。一、二....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
て、彼女は、私に私語した。 『あの男が、私を尾行しているのです。』と。 彼女の音盤は、まだまだ切れなかった。 『選挙の準備と、その妨害の秘密戦は、いよいよ白熱....
だいこん」より 著者:久生十蘭
で射殺したうえ、師団命令で部隊を召集して宮城を占領し、ご座所へ侵入してご詔勅の録音盤をさがしまわっている。べつの一隊は放送会館へ徹底抗戦の放送をしにきたが、空襲....
随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
して、いつまでも私は大切にとっておきたいと思っている。 たった一枚、わが愛蔵の音盤はとっちりとんの「あひるの卵」。何よりパチンと卵の殻の破れるその撥《ばち》さ....
探偵小説と音楽」より 著者:野村胡堂
る。百歩を譲ってこのレコードが、素人《しろうと》の吹込などに利用している簡単な録音盤だとしても、第五シンフォニーのレーベルの貼付は六《む》づかしく、糊や膠《にか....