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「音量〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

音量の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
にはちょっと驚ろいた。のみならず第二の「まだなんですか、あなた」が距離においても音量においても前よりも倍以上の勢を以て夜具のなかまで聞えたから、こいつは駄目だと....
野分」より 著者:夏目漱石
聴《き》きとれていた。 「うまく、唱《うた》えました。もう少し稽古《けいこ》して音量が充分に出ると大きな場所で聴いても、立派に聴けるに違いない。今度演奏会でため....
三四郎」より 著者:夏目漱石
美歌《さんびか》というものだろうと考えた。締め切った高い窓のうちのでき事である。音量から察するとよほどの人数らしい。美禰子の声もそのうちにある。三四郎は耳を傾け....
壊れたバリコン」より 著者:海野十三
た。四時を十分ばかり過ぎた頃、相手の答が入って来ました。信号の強さは前よりも一層音量を増しているのが感ぜられました。空中状態が一層よくなったものとみえます。僕は....
芸術が必要とする科学」より 著者:宮本百合子
うしても本当の音がきこえなかった。次の日になって疲れが癒ったらピアノの音は平常の音量と音色とをもって聞くことができた。その後、一二度ためして見て疲労の一定の限度....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
るのみならず、おそらく、この静かな時、十町を離れたところでらくに聞き取れるほどの音量が、超感覚の弁信の耳に、いよいよこたえないはずはありません。 「変っておりま....
源氏物語」より 著者:紫式部
で出し、目は昔の夢を見るように外へ注いでいるうちに、月も出てきた。宮の琴の音は、音量の豊かなものではなかったが、美しい声が出て身にしむところがあったと思い、 「....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
いた。要するに、多数の人々の考えでは、音楽の本質は――とクリストフは断言した――音量であり音楽的騒音であった。ドイツでかくも強く感ぜられてる歌唱の快楽は、声音的....
豊竹呂昇」より 著者:長谷川時雨
う。綾之助は理解をもって心を語ろうとし、彼女は熱烈に悩ましい情のもつれを訴える。音量はもろともに豊富であるが、呂昇は弾語《ひきがた》りであるだけに急《せ》き込む....
だいこん」より 著者:久生十蘭
の一方から虚空を切り割るような爆音が遠雷のようにころげてきた。プロペラの同調する音量から察すると、かつてなかったような戦爆連合の大編隊で、少なく計算しても五百機....
好日」より 著者:三好十郎
って、そのまま坐って原稿紙を見ている) (叩きつけるような鞍馬山の三味線が、音量一杯に鳴り渡って来る。それを聞くともなく聞きながら坐っている三好。……オルゴ....