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韻文
「韻文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
韻文の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
ある。次いでは、フランドルの歴史家、フィリップ・ムスクが千二百四十二年に書いた、
韻文《いんぶん》の年代記の中にも、同じような記事が見えている。だから十三世紀以前....
「まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
て完全な一つのものとしたのである。 元来、翻訳ということはむずかしい。とりわけ
韻文の翻訳は難行である。語学者でもなく、学力も乏しい私が、この難事に身を入れるこ....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
ろううきょく》、神秘攸在《しんぴしゅうざい》、黙披図※《もくひとろく》」
昔の
韻文で、今人の日常には使用せぬ文字も多いが、併し兼ねて余が聞き噛って居る幽霊塔の....
「河明り」より 著者:岡本かの子
福を、いや全人類の青春を一人で背負って立っているようなものです」 彼はすっかり
韻文の調子で云って、それから、彼の旧作の詩らしいものを、昔風の朗吟の仕方で謡った....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
支倉君、驚駭噴泉の踏み石の上には、レヴェズの足跡が残っていたっけね。それをまず、
韻文として解釈する必要があるのだよ。最初は四つの踏み石の中で、本館に沿うた一つを....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
ろいろの体裁で翻刻され、各国語に訳された。さらにまたフィツジェラルドのこの奔放な
韻文訳以外にも、英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、イタリイ語等への直接ペルシ....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
論よりは全国に鳴響いた。博士は又大詩人であって『死地に乗入る六百騎』というような
韻文が当時の青年の血を湧かした。 二十五年前には琴や三味線の外には音楽というも....
「火事教育」より 著者:寺田寅彦
ちゃんぽんに印刷されたテキストが、われわれが読んでさえ非常に口調のいいと思われる
韻文になっていて、おそらく、ロシアの子供なら、ひとりでに歌わないではいられなくな....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
と厚みとがあって、軽薄ならざるところに古調の尊さが存じている。これがあえて此種の
韻文のみでなく、普通の談話にもこういう尊い香気があったものであろうか。この歌の稍....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
翻訳の出たエリオットの「カクテル・パァティー」という戯曲を読みましたか? 原作は
韻文だそうだけれども、そのためもあつてでしょう、福田恆存君の訳でも非常に流暢な、....
「演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
たもの。 諷刺劇 人間社会を対象とし、これを諷刺的に扱つたもの。 詩劇 (または
韻文劇)文体としての詩的表現による戯曲の上演。 宗教劇 宗教的な題材によつて、そ....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
ろ驚いたように、相手を瞶めはじめた。 「なるほど支倉君、君と云う法律の化物には、
韻文の必要はないだろう。然し、さっきの告白悲劇はどうするんだい。あの悲痛極まる黙....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
美妙の裸蝴蝶で大分前受けがしたが、第二回の『於母影』は珠玉を満盛した和歌漢詩新体
韻文の聚宝盆で、口先きの変った、丁度|果実の盛籠を見るような色彩美と清新味で人気....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
と二葉亭との文体は等しく言文一致であっても著るしい語系の差異がある。美妙は本とが
韻文家であって韻語に長じ、兼ねて戯文の才があったから、それだけ従来の国文型が抜け....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
以上、すでに五万マイル余の紀行を記述しおわり、さらに余談として、前記に漏れたる
韻文を掲ぐ。まず、今回世界周遊の目的は南半球の視察にあれば、その途上、余が耳目に....