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頃刻
「頃刻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
頃刻の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「尾生の信」より 著者:芥川竜之介
た》えて、漫々と橋の下に広がっている。すると、膝《ひざ》も、腹も、胸も、恐らくは
頃刻《けいこく》を出ない内に、この酷薄《こくはく》な満潮の水に隠されてしまうのに....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ある『戊辰雑抄』に、昔大竜大湖の※《ほとり》に蛻《かわぬ》ぎ、その鱗甲より虫出で
頃刻《しばらく》して蜻※の朱《あか》きに化《な》る、人これを取れば瘧《おこり》を....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
より入り来りその銀を偸《ぬす》むを、月娥はその夫帰ってわが房に入ったと思いいた。
頃刻《しばらく》して夫帰り、午飯を吃《きっ》した後、妻が夫を悦ばしょうと自室に入....
「大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
だが)の煙草があるか、想像も出来ないくらいだ。 ある皮肉屋が言っていた。 「近
頃刻み煙草の配給しかないのは、専売局で盗難用の光やきんしを倉庫にストックして置か....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
に己の生涯を
自由にすると云うだけでは不満足なのかい。
一体世界のあらゆる潮流は
頃刻も息まないのに、
己だけが契約一つで繋がれていると云うのも変だ。
しかしそう....