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「順路〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

順路の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
深くも、まずその車を、一旦「深夜の市長」の穴居のある亀井戸の街へ廻らせ、それから順路を追って目黒へ行くよう命ずることを忘れなかったのには感心した。 輪太郎は深....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
だそうで、普通の中仙道は松井田から坂本、軽井沢、沓掛の宿々を経て追分にかかるのが順路ですが、そのあいだには横川の番所があり、碓氷の関所があるので、旅人の或る者は....
」より 著者:島崎藤村
旅には、お種は娘のお仙も嫁の豊世も家に残して置いて、汽車の窓で三吉夫婦に逢われる順路を取った。彼女は、故郷で別れたぎりしばらく末の弟にも逢わないし、未だ弟の細君....
千早館の迷路」より 著者:海野十三
一つ別の方向よりする示唆があった。それは例の千早館に赴くのはこの駅で下車するのが順路であり、そして千早館は駅前から出る黒岳行のバスに乗り、灰沼村で降りるのがよい....
栃の実」より 著者:泉鏡花
国境に凄じい山嘯の洪水があって、いつも敦賀――其処から汽車が通じていた――へ行く順路の、春日野峠を越えて、大良、大日枝、山岨を断崕の海に沿う新道は、崖くずれのた....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
日町を抜けて、それから小四郎の江間、長塚を横ぎって、口野、すなわち海岸へ出るのが順路であった。…… うの花にはまだ早い、山田|小田の紫雲英、残の菜の花、並木の....
飛騨の顔」より 著者:坂口安吾
を中心にミノのほぼ各郡と伊那にもミヤコか行宮がちらばっており、一人の王様の南下の順路にいくつも出来たり、別の代の王様の居城であったり、色々のようだ。 当時は今....
安吾武者修業」より 著者:坂口安吾
馬庭念流の門弟中で名高いのは堀部安兵衛だ。越後の新発田から上京すると、馬庭が順路に当るから、自然念流の門を叩くようになったらしく、三年間内弟子の修業をしたそ....
学生と読書」より 著者:倉田百三
す指である。解脱への通路である。書を読んで終に書を離れるのが知識階級の真理探究の順路である。 現代青年学生は盛んに、しかしながら賢明に書を読まねばならぬ。しか....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
い。 自動車は早川の渓流に沿って、箱根の山をのぼる。 いよいよ、底倉。当然の順路。べつに怪しむ者もない。 自動車は道を走ると思いのほか、ギイと曲って、立派....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
蔵によって母屋とさえぎられているから、そこを逃げ口に選ぶのは当然だったが、侵入の順路が分らない。 由利子は父の入浴中に各部屋の雨戸を閉じた。六畳の雨戸もそうで....
秋の筑波山」より 著者:大町桂月
間、北条より筑波町まで一里、徒歩して一時間、都合六時間以内の行程、これ東京よりの順路なるが、上野発が午後二時二十分なれば、途中にて日が暮るべし。山に上らうといふ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ことが大そう分り易くなって参ります。 それ以前の歴史で見ても、日本武尊の東征の順路とか群蠅の飛んだ順路などで、ヒダ、シナノ、上野、常陸、越、奥州などが皇威に服....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
て、午後ともなれば風もなく雲はおのずから流れてゆく。) また、今回の世界周遊の順路に従い、春時横浜を出航して、冬時横浜に帰航するまで、経過せる途上吟十二首あれ....
魯迅さん」より 著者:内山完造
日午後二時殯儀館を出た葬列はおよそ六千人の青年男女が粛々として万国公墓に向った。順路の両側には騎馬巡査が警戒してボーイスカウトが交通の整理にあたったのでなんの問....