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順送り
「順送り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
順送りの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「行人」より 著者:夏目漱石
は四人《よつたり》でトランプをした。みんなが四枚ずつのカードを持って、その一枚を
順送りに次の者へ伏せ渡しにするうちに数の揃《そろ》ったのを出してしまうと、どこか....
「突貫紀行」より 著者:幸田露伴
《こよい》この地に宿りて汽車賃を食い込み、明日また歩み明後日また歩み、いつまでも
順送りに汽車へ乗れぬ身とならんよりは、苦しくとも夜を罩《こ》めて郡山まで歩み、明....
「趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
一二丁向うのプラットフォームの上で万歳! と云う声が聞える。その声が波動のように
順送りに近づいてくる。例の男が「なあに、まだ大丈……」と云《い》い懸《か》けた尻....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
ができないで、母の姙娠が確定するまで結婚届が出せなかったのだそうだ。そしてそれと
順送りに僕の出生届も遅れたのだそうだ。 が、父はまたすぐに近衛に帰った。 そ....
「稲生播磨守」より 著者:林不忘
せぬが、お望みとあらば、お安い御用。どうぞ御覧を。 と人手をとおして、その刀を
順送りに渡す。 受け継ぐ人々 ほほう、小柄《こづか》は祐乗《ゆうじょう》です....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
かちなく一様にさせることで、妹弟《きょうだい》の世話、床のあげさげが、次の妹へと
順送りになると、煙草盆掃除から、客座敷の道具類の清ぶきになる間までに、庭掃除から....
「深川の唄」より 著者:永井荷風
敷かれた古臭い二重廻《にじゅうまわ》しの翼《はね》を、だいじそうに引取りながら、
順送りに席を居《い》ざった。赤いてがらは腰をかけ、両袖《りょうそで》と福紗包《ふ....