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頑童
「頑童〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
頑童の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
の考に自分ながら驚いたように呆《あき》れて眼を見張っていたが、やがて大声を立てて
頑童《がんどう》の如《ごと》く泣きおめき始めた。その声は醜く物凄《ものすご》かっ....
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
岳は、霧雨の中から輪廓だけをあらわす、淡い水に濃い水で虚線を描《か》いたようだ、
頑童が薄墨で無遠慮に線を引くと、こんなのが出来る、しばらくして、虚線が消えると、....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
げて歩いて来る。雨の降る中をぬれそぼちながら、傘を車の輪のように地上に回して来る
頑童もあれば、傘の柄を頸のところで押さえて、編棒と毛糸とを動かして歩いて来る十二....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
人肩へ手を掛合って行く前に、弁当箱をポンと抛《ほう》り上げてはチョイと受けて行く
頑童《いたずら》がある。其隣りは往来の石塊《いしころ》を蹴飛ばし蹴飛ばし行く。誰....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
から、全く狐につままれたようなものです。
だが、この一席の紳士も淑女も、秀才も
頑童《がんどう》も、そんなことを少しも気にかけてはいない。いずれも平和なほほえみ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ヘ
ダアサイナ
押し合い、へし合いしている、その前後左右に出没して、また別な
頑童共が、割竹を持って地面《じべた》を打叩きながら、噺し立てている。それが風俗年....
「越後の闘牛」より 著者:佐藤垢石
姚。左に推させ、耶と右へ、捻ぢ回したる打擂の本手に、さしも悍たる須本太牛は、鈍や
頑童の放下さるる猪児の似く地響して※と仰反り倒れけり――と描写している。 よし....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
来のまわりは盛んな群集であった。 「さ、早くお詫びするのじゃ」 庵主が命じる。
頑童はしばし黙然としていたが、突如、持ち来った棒を揮って、喜兵衛に襲いかかったの....