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「頓死〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

頓死の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
や」と云うように保吉の顔をふり返った。保吉はきのうずる休みをしたため、本多少佐の頓死《とんし》を伝えた通告書を見ずにしまったのである。 「きのうの朝|歿《な》く....
ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
の山の宿《しゅく》の河岸《かし》に向けはじめた。 橋の上の見物が、ひょっとこの頓死した噂を聞いたのはそれから十分の後《のち》である。もう少し詳しい事は、翌日の....
お時儀」より 著者:芥川竜之介
くえを晦《くら》ました時にも、全然変りのない寂しさを感じた。もし鎮守府司令長官も頓死《とんし》か何か遂げたとすれば、――この場合はいささか疑問かも知れない。が、....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
砕《くだ》いた。三菱《みつびし》会社員忍野半三郎は脳溢血《のういっけつ》のために頓死《とんし》したのである。 半三郎はやはりその午後にも東単牌楼《トンタヌピイ....
星座」より 著者:有島武郎
淋しかった。 園は欠席届書を小母《おば》さんに託《たく》し、不幸というのは父が頓死《とんし》したのだということを簡単に告げて、座を立つことになった。彼は見納め....
婦系図」より 著者:泉鏡花
わないとか、何とか、薄生意気な事を言ったろう。 よく、その慈姑が咽喉に詰って、頓死をしなかったよ。 無礼千万な、まだその上に、妙の縁談の邪魔をするというは何....
西湖の屍人」より 著者:海野十三
に近づけて云うのだった。「貴方様は京浜国道で、自動車を電柱に衝突なさいまして、御頓死遊ばしましたのですぞ。貴方様は幽界にお入りになって、唯今から幻影を御覧になっ....
三角形の恐怖」より 著者:海野十三
された夕刊には「カッフェで大往生」と題して「細田弓之助(33)が喫茶店『黒猫』で頓死したが、原因は病み上りの身で余り激しく駈け出した為、心臓|麻痺を起したものら....
白蛇の死」より 著者:海野十三
院に運ばれて解剖に附されたが、其処からは何等犯罪的な死因は得られず、或いは一種の頓死ではないかとさえ言われたが、屍体|損壊の点から見ても、矢張り他殺説の方が一般....
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
のです。そして一昨年の春、くわしく言えば六月十日に、折柄来訪して来た笛吹川画伯の頓死事件を開幕劇として怪奇劇は今尚、この館に上演中なのです。 笛吹川画伯は、そ....
三人の双生児」より 著者:海野十三
因が何であるとお思いなんでございますか」 さあそれは妾の知ることではなかった。頓死かもしれないと思うが、同時に他殺でないと証明する材料もないのだ。それよりも妾....
金属人間」より 著者:海野十三
ついとつ》されてひっくりかえり、運わるく頭を石にぶつけて、脳の中に出血を起こして頓死《とんし》した四十に近い男であって、どこの何者ともわからず、ただ服の裏側に「....
超人間X号」より 著者:海野十三
こんな死刑囚|火辻軍平《ひつじぐんぺい》の病気だらけのからだを借りていると、いつ頓死《とんし》するか知れたものではないし、そうかといって、まただれかのからだを手....
」より 著者:海野十三
命だ」 北鳴四郎が云った言葉が箴をなして、稲田老人夫婦は、悲惨なる運命のもとに頓死をしてしまった。惨劇の二時間がすんで、午後六時ともなれば、人を馬鹿にしたよう....
流線間諜」より 著者:海野十三
をポンポンと払って立ち上がった。 「死んでいることは確かだネ、だがこれは尖端嬢の頓死事件じゃないのかネ。普段心臓が弱かったとかなんとかいう……。要するに、見たと....