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「頗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

頗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
カルメン」より 著者:芥川竜之介
ルメンは僕等のイイナじゃないね。」 「イイナは今夜は休みだそうだ。その原因がまた《すこぶ》るロマンティックでね。――」 「どうしたんだ?」 「何《なん》とか云....
第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
物はない。ただ支那と云う国籍だけはほとんど有無《うむ》を問《と》われないだけに、《すこぶ》る好都合《こうつごう》に出来上っている。君はまだ高等学校にいた時、僕....
十円札」より 著者:芥川竜之介
うに慇懃《いんぎん》である。これは少しも虚礼ではない。彼は粟野さんの語学的天才に《すこぶ》る敬意を抱《いだ》いている。行年《ぎょうねん》六十の粟野さんは羅甸《....
桃太郎」より 著者:芥川竜之介
中《うち》に琴《こと》を弾《ひ》いたり踊りを踊ったり、古代の詩人の詩を歌ったり、《すこぶ》る安穏《あんのん》に暮らしていた。そのまた鬼の妻や娘も機《はた》を織....
路上」より 著者:芥川竜之介
っとく》した。が、卓子《テエブル》を離れるとなると、彼は口が達者なのとは反対に、《すこぶ》る足元が蹣跚《まんさん》としていた。 「好いか。おい。危いぜ。」 「....
るしへる」より 著者:芥川竜之介
が》に堕《だ》せざるようには、何とて造らざるぞ。科に落つるをままに任せ置たるは、る天魔を造りたるものなり。無用の天狗を造り、邪魔を為さするは、何と云う事ぞ。さ....
」より 著者:芥川竜之介
は十字町《じゅうじまち》に現れ、一匹の黒犬と噛《か》み合いを初めた。黒犬は悪戦|《すこぶ》る努め、ついに敵を噛み伏せるに至った。そこへ警戒中の巡査も駈《か》け....
少年」より 著者:芥川竜之介
じた。殊に乙姫《おとひめ》や浦島太郎《うらしまたろう》の顔へ薄赤い色を加えたのは《すこぶ》る生動《せいどう》の趣《おもむき》でも伝えたもののように信じていた。....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
なるものは『より悪い半ば』でなければなりません。『より善い半ば』を肯定することは《すこぶ》るこの論法には危険であります。 「たとえば日本の桜の花の上にこの論法....
点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
がら、露骨に実家へ逃げて来いと口説かれたことを覚えている。僕の父はこう云う時には《すこぶ》る巧言令色を弄《ろう》した。が、生憎《あいにく》その勧誘は一度も効を....
格さんと食慾」より 著者:芥川竜之介
したこともあった。尤も実際口へ入れて見たら、予期通り一杯やれるかどうか、その辺はる疑問である。多分はいくら香料をかけても、揉み上げにしみこんだ煙草の匂は羊肉の....
島木赤彦氏」より 著者:芥川竜之介
に及ぶや、苦笑と一しょに「下司ですなあ」と言った。それは「下」の字に力を入れた、る特色のある言いかただった。僕は某君には会ったことは勿論、某君の作品も読んだこ....
滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
た限りでは滝田コレクションは何と言っても今人の作品に優れていた。尤も僕の鑑賞眼はる滝田君には不評判だった。「どうも芥川さんの美術論は文学論ほど信用出来ないから....
出来上った人」より 著者:芥川竜之介
しかしやはり肚の底には多少は何かを恐れている。この恐怖の有無になると、室生犀星はる強い。世間に気も使わなければ、気を使われようとも思っていない。庭をいじって、....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ったが、これは中々楽な仕事ではなかった。次ぎに二硫化炭素の実験であったが、これはる臭い物である。臭い位はまだ可いとしても、塩化窒素の実験となると、危険至極の代....