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「領事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

領事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
に陣どっていた。が、命令を与えるよりものべつに僕に話しかけていた。 「あれが日本領事館だ。………このオペラ・グラスを使い給え。………その右にあるのは日清汽船会社....
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
ふたつき》とたたないうちに、突然官命を受けた夫は支那《しな》の漢口《ハンカオ》の領事館へ赴任《ふにん》することになるのです。 主筆 妙子も一しょに行くのですか....
或る女」より 著者:有島武郎
といかにも絶望的な調子でいったが、その目はすでに笑っていた。サンフランシスコの領事が在留日本人の企業に対して全然冷淡で盲目であるという事、日本人間に嫉視《しっ....
或る女」より 著者:有島武郎
は葉子を考えさせるものが含まれていた。木村は遠からずハミルトンとかいう日本の名誉領事をしている人の手から、日本を去る前に思いきってして行った放資の回収をしてもら....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
れたという。そのわけは、ハルピン虎がその地で或る重大な悪事を犯しているところを、領事である亡父準之介に見られたため、理不尽にも執務中の父を薄刃の短剣で背後から刺....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
慄えを帯びていたのだった。 「本日午後五時半、上海市の共同|租界内で、我が滝本総領事が○国人の一団により、惨殺されましたお話であります。 兼ねて租界管理に関し....
地獄の使者」より 著者:海野十三
夜から今朝までの私の行状ですな。それなら至極簡単ですよ。昨夜は東京クラブで君島総領事の歓送会がありましてね、ご存じでしょうが君島君は学校の先輩でして……それでク....
暗号音盤事件」より 著者:海野十三
ちの方へとびついて来たからであった。 「あのう、こちら、リスボンからいらした日本領事館の方でしょう。あたしたちお迎えにあがりましたのよ」 娘たちは、私たちを囲....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
だが、――」 日本人は一句一句、力を入れて言うのです。 「私の主人は香港の日本領事だ。御嬢さんの名は妙子さんとおっしゃる。私は遠藤という書生だが――どうだね?....
母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
弟の所へ二度も手紙を出しましたが何の返事もありませんでした。 そこでイタリイの領事館からたずねてもらいましたが、三月ほどたってから「新聞にも広告してずいぶんた....
妖怪談」より 著者:井上円了
会とかいって、多くの仲間がございます。一日、余がボストンへ参りましたときに、わが領事が申しますには、「この市に非常な日本|贔屓の男があります。この男がかねてより....
西航日録」より 著者:井上円了
に譲らず。ただその地、山に踞し海に臨み、極めて狭隘なるを遺憾とす。午前上陸、桐野領事および『華字日報』主筆潘飛声に面会す。ともに余が旧知なり。なかんずく潘氏は、....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
の後、郵船会社支店長松平市三郎氏を訪い、杯をふくみ話を交ゆること約一時間にして、領事館に移り、総領事代理瀬川浅之進氏に面会す。五時乗船、驟雨ようやく晴る。領事館....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
、三千円の金にするのだ。 一方宿からは毎日矢のような宿賃のさいそくだ。ついには領事館に突き出してやる、といわれて私も心を決めた。 『それほどいうなら、この体で....
魯迅さん」より 著者:内山完造
い。ぼくの方でも変らない。日本の軍部も、さすがに露骨な圧迫はしなかった。ときどき領事館警察の特高が、ぼくを狙う結果として、魯迅さんとの連絡を考えたものもあるらし....