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領有
「領有〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
領有の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
もない訳である。日本人が、フランス人よりも先に新南群島を占めたため、いまは日本の
領有となっている。その先占を、一九三二年の夏の終りごろに、いよいよアルゼンチン政....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ったのです。それなのに何故、迫害の最もはなはだしいカウカサスで、半村区以上の土地
領有が許されていたのでしょう。つまり、問題と云うのは、その得体の知れない負数にあ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
に固唾をのましたその「先占」とは。例をわが国にとれば、南極問題あり。かの大和雪原
領有を主張する、白瀬中尉の熱血。また近くは、フランスと争った新南群島の先占。いず....
「わが町」より 著者:織田作之助
暑都市を開いて、兵舎を建築する計画の附帯事業として、ベンゲット道路の開鑿は、比島
領有後の合衆国の施政に欠くことの出来ないものであった。 工事監督が更迭して、百....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
達を産み出した「お家断絶」の件であるが、倫理的理由に基くこのお家断絶が亦、幕府の
領有拡大を目的としたものだった)。其の他其の他。 かくて社会的権威を有っている....
「理想の女」より 著者:豊島与志雄
あったか!……否、子供は勿論私と秀子との児であったが、結局は誰の所有であり、誰の
領有内の者であったか! 二月《ふたつき》三月《みつき》とたつうちに、まるまる肥....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
っぱにそなえていた。 しかし彼らの最も得意な世界は、恋愛であった。恋愛は彼らの
領有だった。快楽の研究においては彼らの通じないところはなかった。彼らはその手腕に....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
を持っていた。そして堅固な石造の家屋を後ろに負っていた。その建物は当時ニヴェルの
領有であって、道路の交差点の標《しるし》になっており、十六世紀式の建築で、砲弾も....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
中止せしめたということであります。早雲は、伊豆の一角より身を起して、よく関八州を
領有し、北条氏の基礎を築いた名将であります。 工場主、商店主はもちろん、技師長....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
の役の後に北上川流域地方を引続き俘囚の豪族に委したと同じように、依然として土豪の
領有を認め、その進退に任しておいたことであろう。 かくて鎌倉時代の末葉に至り、....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
その田畑(当時はまだ商工業といえるほどのものは興っていなかった)の、半ばは平家の
領有に帰していたし、平家の滅亡後は源氏がそれを承けついだ。その上、公家の荘園の方....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
うわけには参りません。 加えて、領土問題についてこれを見るに、日本が発展途上に
領有いたしました領土は、それぞれその国に帰すことはやむを得ぬとするも、南樺太、千....
「建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
紀のころにはその地域に文化の一つの中心が形づくられ、そうしてそれには、その地方を
領有する政治的勢力の存在が伴っていたことが考えられる。この政治的勢力は種々の方面....
「アイヌ宗教成立の史的背景」より 著者:知里真志保
るが今は省く) 柔かい絹の冠りもの、柔かい絹の手ぶくろ、一揃わが身につけて、わが
領有する高嶺、高嶺の東、われそこへ立ち廻って、幾十となく、幾百となく、踏舞の足跡....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
烈なる念願のため、軍事的政治的に最も有利なるシュレージエン(当時人口百三十万)の
領有を企図したのである。シュレージエンはあたかも満州事変前の日本に対する満蒙の如....