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「領海〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

領海の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
る間諜船舶の眼と耳とを誤魔化すためだったのだ。昨夜見たあの暗い海は、すでに敵国の領海だったのであるかと、清二はそれを思い出して興奮せずには居られなかった。 帝....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
びて見えた。 沖合四|浬のところに、博光丸が錨を下ろした。――三浬までロシアの領海なので、それ以内に入ることは出来ない「ことになっていた」。 網さばきが終っ....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
という保証を取って、将来の衝突を避けようとしたとのことである。 九○ 家界と領海(ランス・ショットとカノン・ショット) 国法の原始状態は現今の国際法に似て....
道標」より 著者:宮本百合子
トは、こんなに新しい開発建設の事業のために金を必要としている。それだのに、自分の領海に沈んでいる何百万ルーブリという金塊をうちすてておこうとは伸子には信じられな....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
艦隊が途中において爆破撃沈されてのち、反って、敵の潜水艦隊数百隻が、キンギン国の領海に向けて攻めこんできたが、この潜水艦こそ、只の潜水艦ではなかったのだ。実は、....
火薬船」より 著者:海野十三
なってしまうのも、わるくない。だが、かんがえてもみろ。平靖号は、まだやっと祖国の領海をはなれたばかりのところじゃないか。壮途にのぼりながら、まだ一回も、壮途らし....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
でも平気で乗り切るだけの腕を持ってるが、残念ながら諸君では、世界はおろか、日本の領海でも、まだ全く心許ないと遠慮のないところ、拙者は想像している。もとより、船中....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
二列縦隊だった。その真下の沖に、鋼鉄色に化粧した木造巡洋艦が欠伸していた。これは領海に出没する隣国すぺいんの海老採り漁船を追っ払うための勇敢な海軍である。洗濯物....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
…蝦夷《えぞ》の東の海岸でとれるのは暖流のためです。そういうわけですから、日本の領海のうちで捕れる魚類は、二千種類もあって、その大半が食物とされているのに、西洋....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
とで海ン中へ放り込まれるとは知らずに、やはりハリ切っている。 こうして、祖国の領海が、白人密猟者のために、さんざ荒されるのを傍観して、僕は、おもわず、腕を扼し....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
、強行襲撃にでた。 展望塔は活気づいてきた。神経が極度に緊張して、もう伊太利の領海だぞ――という意識がわれわれを励ましてくれた。 その時、漠々たる闇の彼方に....
だいこん」より 著者:久生十蘭
べながらやりだした。 「申しおくれましたが、先日はありがとうございました。日本の領海内で軍艦でパァティをするなどというのは前例のないことなので、艦の連中も非常に....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
の未踏地のごとく全然人をうけつけぬ、その海の魔境たる理由? しかも、それがわが大領海「太平洋」中にあるという、折竹の言葉には一驚を喫しないわけには往かない。 「....