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頬摺り
「頬摺り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
頬摺りの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
―啄んで、嘴で、仔の口へ、押込み揉込むようにするのが、凡そ堪らないと言った形で、
頬摺りをするように見える。 怪しからず、親に苦労を掛ける。……そのくせ、他愛の....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
や、大丈夫お帰んなさるわねえ。おおおお目ン目を瞑って、頷いて、まあ、可愛い。(と
頬摺りし)坊やは、お乳をおあがりよ。母さんは一人でお夕飯も欲しくない。早く片附け....
「海の使者」より 著者:泉鏡花
。 「鮹の燐火、退散だ」 それみろ、と何か早や、勝ち誇った気構えして、蘆の穂を
頬摺りに、と弓杖をついた処は可かったが、同時に目の着く潮のさし口。 川から、さ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
舌らしといて、嘘じゃないわ。ねえ、お稲ちゃん、女は女同士だわね。」 と乙女椿に
頬摺りして、鼻紙に据えて立つ…… 実はそれさえ身に染みた。 床の間にも残った....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
が、二葉亭は、「誰も褒めてくれ手がなくても、大事な可愛いい娘だ、」と、猫を抱えて
頬摺りしながら能く言ったもんだ。「人間の標準から見て、猫の容貌が好いの悪いのとい....
「無宿人国記」より 著者:吉川英治
く、また泣くが如く――そこに屈んでいた人間は、女の生首を、手から、転がして、また
頬摺りをした。そして、すばやく小柄をもって、丁字の根を、掘りかえして、生首を埋け....