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「頬髭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

頬髭の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
牛肉と馬鈴薯」より 著者:国木田独歩
子に倚《よ》った。 「サアその先を……」と綿貫《わたぬき》という背の低い、真黒の頬髭《ほおひげ》を生《はや》している紳士が言った。 「そうだ! 上村君、それから....
栗の花の咲くころ」より 著者:佐左木俊郎
んですあ。」 嘉三郎はそう髭を稔りながら言った。そのとき、ふと嘉三郎は、昨日、頬髭《ほおひげ》の逆剃《さかぞり》をしていないのに気がついた。彼は髭を捻りながら....
空中墳墓」より 著者:海野十三
が、生憎で失礼をいたしました。……では御用件というのを承りましょうか」 私は、頬髭を軽くつまみあげながら、早速、話を切りだしたのであった。 「私は、先生が、御....
大脳手術」より 著者:海野十三
は……」 「そのワカミヤ、ドンチキとかいうのは主任医なのかね」 「そうだ。頭髪も頬髭顎髯も麻のように真白な老人だ。しかし老人くさいのは毛髪だけで、あとの全身は青....
火星探険」より 著者:海野十三
士は、何思ったか、すたすたと群衆の方へ近づく。 博士の噂 デニー博士は、頬髭《ほほひげ》顎髭《あこひげ》の中から、疲れた色を見せていた。長身|猫背《ねこ....
変災序記」より 著者:田中貢太郎
根の下へ伴れて往って、煉瓦に腰をかけさせた。 「もう大丈夫だ」 顔の土色をした頬髭の生えた病人が女の後から簷をおりて来た。それは女の夫らしかった。私はそれから....
死体の匂い」より 著者:田中貢太郎
者があるので、それに手を貸して瓦を剥いだ。その屋根の下からは若い女とその夫らしい頬髭の延びた黄いろな顔をした男とが出て来た。 私はその一方で藤坂をあがって、そ....
空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
て、自分に罵詈の言葉を投げかけて、踵を返して立ち去った。私はその彎曲した姿勢の、頬髭の白い姿が、群集の中から遠ざかってゆくのを見守った。 レーヌ公園の第四百二....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
、素首を打ち落して見せる」 と是から萩原束が真赤に酔って、耳のあたりまで真黒に頬髭の生えている顔色は、赤狗が胡麻汁を喰ったようでございます。盤台面の汚い歯の大....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
も大きな通風筒の向う蔭から響いて来る。 「あれは誰ですか。」 「Iさんです。あの頬髭のある。」 「何を吹いているのです。」 「羽衣でしょうか。」 そうだ、天人....