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頭が上がらない
「頭が上がらない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
頭が上がらないの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
七
農程臆病なものは無い。農程無抵抗主義なものは無い。権力の前には彼等は
頭が上がらない。「田家衣食無厚薄、不見県門身即楽」で、官衙に彼等はびく/\もので....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
行くべき道は、ここで明かに二つに岐れてしまった。実に面目次第もないが事実の前には
頭が上がらない。 ……一つは女を犯人と認めて行く道……。 ……もう一つは女を....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
らぬことになりました。これは何と申しても私一生の失敗であると、いまでも主人の前に
頭が上がらないのであります。 よく売れるといっても知れたもので、一日の売上げ小....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
嫌で、というのは、俸給を貰って生活していたのでは、結局、俸給をくれるものに対して
頭が上がらない。上長に対しては、正しいと思ったことも言えないことがあると思ったの....
「深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
かれら兄妹にまつわる何かの秘密を、桐沢氏に知られているので、彼も桐沢氏に対しては
頭が上がらない事情があるらしい。奥さんもそんなような意見を洩らしていた。要するに....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
のような道草する人じゃ」 と、婆は叱りつける。 権六も、本家のこの隠居には、
頭が上がらないものとみえ、 「は、は、は」 と、磊落にごまかしてしまう。 茶....
「洗いづくりの世界」より 著者:北大路魯山人
に美味しくはない。いかにたいだとて、東京では洗いづくりにしては、すずきにちょっと
頭が上がらない。しかし、たいの洗いづくりは見た眼の態が至極よい。そのしっかりした....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
に刑部の腹心だった。悪の上では段ちがいなので、悪の世界に籍をおくかぎり、どうにも
頭が上がらないのだ。 刑部は、かれらに金の分け前を渡して、寝ながらにして大金を....