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頭が痛い
「頭が痛い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
頭が痛いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
うとするのを、葉子は激しい笑いでさえぎった。
「飛んでもない……そのとおり。あゝ
頭が痛い。わたしは存分に呪《のろ》いを受けました。御安心なさいましとも。決してお....
「錯覚の拷問室」より 著者:佐左木俊郎
枝のところへ戻ってきて、その肩を叩いた。 「房枝さん、どうかしたの? え?」 「
頭が痛いんです」 房枝は真っ青な顔を上げて言った。 「
頭が痛いんですって!」 ....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
。 「お、お、おれは」と其の時まで独り黙っていた松山が苦しそうに呻いた。「おれは
頭が痛い。眩暈がする。少し休みたい、ウウ」 そう云うと、彼は立ちあがり、フラフ....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
らしい。 五秒、十秒、十五秒。 向うの窓に、一人のレビュー・ガールが現れた。
頭が痛いのか、左手で圧さえている。 「はァ、モシモシ」 と、その美しいレビュー....
「家」より 著者:島崎藤村
勝つ方で、兄や若い書生には負けずに争った。お雪も暫時仲間入をしたが、やがてすこし
頭が痛いと言って、その席を離れた。 炉辺の洋燈は寂しそうに照していた。何となく....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
容する空間は一つもないのです。Mは夜汽車の睡眠不足と画室のストーブの温かみとで、
頭が痛いといい出しました。 下の部屋は子供が熱を出して寝ているんですが、その隣....
「投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
その一 速球投手と女優の身売り 新しい年も九日になるのに、うちつづく正月酒で
頭が痛い。細巻宣伝部長が後頭部をさすりながら朝日撮影所の門を通ろうとすると、なれ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
突き放しているようだ」 と克子は思った。そして自分も次第について行けなくなり、
頭が痛いとか、用があるとか口実をもうけて、自然に自分も女主人の食卓から遠ざかって....
「暗号数字」より 著者:海野十三
朝の六時三十八分というのに、列車は大阪駅に入った。 すこし神経がつかれたのか、
頭が痛い。それを我慢して、大阪の街に一歩を印した。 天王寺に近い新世界は、大阪....
「ながうた勧進帳」より 著者:酒井嘉七
日から、三味線にかかって下さいます様に、と、お願いしたのでございました。師匠は、
頭が痛いので、と、とても御気嫌が悪い様でございましたが、私がお願いした通りあの日....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
紗の外套を着たまま、有合せの蒲団を恐る恐るかけた。枕は写生箱の上に、新しい草鞋、
頭が痛いので手袋を載せた、箱が辷って工合がわるい。 いずれも足は囲炉裡の中へ、....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
に雨が降ったです。
恩人に秘密を明かして後事を談ず
その雨といったら酷い。
頭が痛いような雨、ただに雨のみでなく霰も混って居りますので、見物人も奉迎人も皆ず....
「快走」より 著者:岡本かの子
遅くなって来ると道子はいらいらして来て遂々母親に言った。 「お湯へやって下さい。
頭が痛いんですから」 母親は別に気にも止めない振りで答えた。 「いいとも、ゆっ....
「熊」より 著者:神西清
し、ゆうべはろくに寐とらんし、その上あの、喪服のお曳きずりの気分ときやがる。……
頭が痛いぞ。……ヴォー※カでもやってみるか? よおし、飲んでやれ。(どなる)こら....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
へ大股に割り込むと蹠が刺されるようだ。それをかばって小走りに駆け下りる、今度は膝
頭が痛い。五十町といわれる急坂を半ば過ぎた頃、前面を瞰下ろすと南日君は既に浄土山....