頭でっかち[語句情報] »
頭でっかち
「頭でっかち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
頭でっかちの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「もの思う葦」より 著者:太宰治
限る。私どんなひとでも、馴れ合うことは、いやだ。 因果 射的を 好む
頭でっかちの 弟。 兄は、いつでも、生命を、あげる。 その一。ただ、世....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
分で降りて、ブリキの塀《へい》をくねくね曲ると、緑のペンキの脱落した、おそろしく
頭でっかちな三階建の下宿屋の軒に、螢《ほたる》程の小さい字で社名が出ていた。まる....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
た。それは胸のところまではいった。そのうえに、服を着た。すると三根夫は、すっかり
頭でっかちのガン人に見えるようになった。 「目のところは、よく合っていますかい」....
「一坪館」より 著者:海野十三
草に十二階の塔があったがね、これは最新式の十二階だ。しかし、なんだかあぶないね、
頭でっかちだからね」 「ところが、あれで安定度も強度もいいんだそうだ。ちゃんと試....
「泣虫小僧」より 著者:林芙美子
いるし、赤や緑の広告ビラが何枚も貰えた。ピカピカした陳列箱が家ごとに並んでいて、
頭でっかちで目の突き出た自分の小さい姿が写るのが恥ずかしかった。 掌では七ツの....
「新しい卒業生の皆さんへ」より 著者:宮本百合子
ている。雑誌をひらけば現実生活と縁のない理屈をこねている。「現実から足の浮いた、
頭でっかちの日本人」というのが、その新帰朝者の感想だそうです。矢田喜美子さんはそ....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
うにさえなっているが、あんな草がどこに見出されるだろうか。また古陶の名高いものに
頭でっかちな鳥や、すばらしく尻っ尾の長い鳥の染付をよく見ることがあるが、あんな不....
「白い壁」より 著者:本庄陸男
阿部にがなりつけた。彼はとびだして行くが早いか、その小さな子供をつき倒した。 「
頭でっかち、すっこんでろ!」そう大喝して、くるっと川上に向きなおりはげしく促した....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
を開けて、横向きに、声は出さずに按摩が笑って、 「ところが、もし、顔が黄色膨れの
頭でっかち、えらい出額で。」 「それじゃあ、夕顔の方で迷惑だろう。」 「御意で。....
「お父さん」より 著者:林芙美子
18 金井君がおみやげに金魚を一ぴき買って来ました。とても尾ひれのひらいた、
頭でっかちの金魚です。 「これはね、らんちゅうというんだよ。昔はとてもはやったも....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
追分で降りて、ブリキの塀をくねくね曲ると、緑のペンキの脱落《はげ》た、おそろしく
頭でっかちな三階建の下宿屋の軒に、蛍程な社名が出ていた。 まるで心天《ところて....
「あたまでっかち」より 著者:下村千秋
そめそとなきだすのでした。 それにもうひとつ困ったことは林太郎はからだのわりに
頭でっかちで、それで口の悪い村の子どもらから、「ごろっこ」というあだ名をつけられ....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
横っ腹に L'A mazone Ja-163 と書きつけた、鯰《なまず》のような
頭でっかちの旅客機が、中腰になってへいつくばっている。待合室の奥で、コルクの栓抜....
「犂氏の友情」より 著者:久生十蘭
きないのだから、煎じつめたところ、同じことのようである。 「よく皆がそう言うね。
頭でっかちで骨ばっているところなんざ、セーヌ河の河沙魚《グウジョン》のようだって....
「日記」より 著者:宮本百合子
かった。 五月一日(金曜)晴嵐 体格試験。 身丈は相変らずひくい。 どうせ
頭でっかちに育ったんだからと思う。 夜加藤誠二の話が出る。 妹だと云って紹介....