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頭を悩ます
「頭を悩ます〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
頭を悩ますの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
きめるのがあの人の仕事でね。雨が降ると、立売が三割減るからね、なかなか販売部長も
頭を悩ますよ。雪か。雪なら四割減るかな。――君傘は? ……傘いるよ」と、ひとりで....
「こころ」より 著者:夏目漱石
かった。私の性質として、また私の境遇からいって、その時の私には、そんな利害の念に
頭を悩ます余地がなかったのである。考えるとこれは私がまだ世間に出ないためでもあり....
「行人」より 著者:夏目漱石
うや否や自烈《じれっ》たくなったのです。しまいには盤面に散点する黒と白が、自分の
頭を悩ますために、わざと続いたり離れたり、切れたり合ったりして見せる、怪物のよう....
「渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
想像は、思わず正隆の肩を竦めさせる。 彼は授業の方針とか、理想とかいうことで、
頭を悩ます種類の人間ではなかった。 生来、虚弱な健康に宜しいというので、野天に....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
とに遺憾なことであります。 そこでわれわれは六道の辻に立って、その選択には随分
頭を悩ます次第であります。その上そこには名勝案内の広告など立っていて、極楽の有様....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
れることになったのであるという。 今から百年前には、この種の犯罪も係りの役人の
頭を悩ますほどに珍らしがられたのであった。今日の不良少年もその時代に生まれたら、....
「狼疾記」より 著者:中島敦
俺たちは今そんな事を考える必要はない。それに、それはいわば、金の使い途《みち》に
頭を悩ます金満家の贅沢《ぜいたく》ではないか、と当時の三造は、そんな風に思った。....
「都会に於ける中流婦人の生活」より 著者:豊島与志雄
みる。押入や戸棚の中を掻き廻す。時には裁縫の道具を手にする。それから夕食の料理に
頭を悩ます。良人の帰りを待つ。だらしのない長時間の夕食をする。気乗りのしないぼや....
「悪魔の弟子」より 著者:浜尾四郎
人をやった上でなければ畢竟《ひっきょう》判らない問題です。従って之について余りに
頭を悩ますのは愚である事を悟りました。ともかく勇敢に行え、その上犯行後に於ては更....