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頭株
「頭株〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
頭株の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
なり。羨しい話だ。八時十分前、みんな集る。私は例によって、一番暗い悪い席に坐る。
頭株の富田さんが指図をするので、窓ぎわの席へは仲々坐れない。
小学校便覧の活字....
「戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
に送り込むには、十分すぎるほど十分な証拠を必要とする。さもないと、あちこちの大|
頭株《あたまかぶ》から、厄介《やっかい》な文句が出そうだ。これはどうも普通のスパ....
「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」より 著者:宮本百合子
は、民衆によくわからなかった。 リベディンスキーは、ロシア・プロレタリア作家の
頭株の一人であるが、その長篇「英雄の誕生」は一般の注意を呼び起すと同時に、疑問を....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
大小路を南へ、南の荘の立派な屋並の中の、分けても立派な堂々たる家、納屋衆の中でも
頭株の嚥脂屋の奥の、内庭を前にした美しい小室に、火桶を右にして暖かげに又安泰に坐....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
でいる」
「それは知ってる」
「それからまた、この土地に絹の会所があって、そこの
頭株に大金持がいて、そいつが横暴だといって、恨んで火をつけようとする奴が潜入して....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《きんだち》ぶりで座をかまえておりましたが、やがて、その周囲へ集まったこの屋敷の
頭株が、みな臣従するほどに丁寧に扱っているのが不思議で、 「そちたち、わしは飛騨....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
れは見ていると、しかるべき身上の奴が多い。町人では大尽株《だいじんかぶ》、一党の
頭株といったような連中までが、あの通り、血眼《ちまなこ》になって取っつき引っつい....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ずれまで、たいへんな道のりです。
高大之進、井上近江、喜多川頼母ら、四、五人の
頭株は、途中から辻駕籠にうち乗り、他の者はそれにひきそって、朝ぼらけの江戸を斜《....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
なが豚肉を食べ、一人一人がかなり強いブランディーを一杯ずつ飲んでしまうと、三人の
頭株は一隅に集って、これから先のことを相談した。 三人はどうしたらいいか途方に....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
ると、五、六人の水夫が船室に入っていいかと言って来ました。中に入って、そのなかの
頭株の者が、僕に話しかけましたが、それによると、この連中が、ほかの水夫たちから代....
「十六日」より 著者:宮沢賢治
がら小屋《こや》へ帰って来た。嘉吉は鉱山の坑木《こうぼく》の係《かか》りではもう
頭株《かしらかぶ》だった。それに前は小林区《しょうりんく》の現場監督《げんばかん....
「魔像」より 著者:林不忘
、町奉行と来て、これを四十八高という。そのうち、一国一城の主君《あるじ》である大
頭株に介在して、身分は単に一旗本に過ぎないのだが、ふだんから一|目《もく》も二目....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
ったのは店にすわって金巾《かなきん》をいじくっていたほんの下ッ端の五六人。伏鐘と
頭株の十二三人は二階から物干に出てチリチリバラバラに逃げてしまいました。これがち....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
った。 芝翫はその隆々たる人気を背負って、明治の世界に乗込んで、やはり一方の座
頭株と認められていたのであるが、明治十年以後――いわゆる新富町の全盛期になると、....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
た。加之ならず、語学校時代の友人の多くは実業界に投じ、中には立派に成功して財界の
頭株に数えられてるものもあるので、折に触れて渠らと邂逅して渠らの辣手を振う経営ぶ....