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「頭重〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

頭重の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
源おじ」より 著者:国木田独歩
。 翌朝《つぎのあさ》早く起きいでて源叔父は紀州に朝飯たべさせ自分《おのれ》は頭重く口|渇《かわ》きて堪えがたしと水のみ飲みて何も食わざりき。しばししてこの熱....
婦系図」より 著者:泉鏡花
た寝衣の襟の、はだかったのを切なそうに掴みながら、銀杏返しの鬢の崩れを、引結えた頭重げに、透通るように色の白い、鼻筋の通った顔を、がっくりと肩につけて、吻と今|....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
浪子のかりそめの病を募らして、取り立ててはこれという異なれる病態もなけれど、ただ頭重く食うまからずして日また日を渡れるなり。 今二点を拍ちし時計の蜩など鳴きた....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
『カルメン』と徳川時代にカムチャツカまで漂流しておどろくべき沈勇で善処して来た船頭重吉の太平洋漂流記というのが非常に面白く立派だったので、それを入れ、お茶、薬な....
曙覧の歌」より 著者:正岡子規
なきわざに臂《ひじ》を張る哉 これも上三句重く下二句軽し。曙覧の歌は多くこの頭重脚軽《とうじゅうきゃくけい》の病あり。 宰相君《さいしょうのきみ》よりたけ....
式部小路」より 著者:泉鏡花
れて彳んだ、一|人の麗人あり。わざとか、櫛の飾もなく、白き元結一結。 かくても頭重そうに、頸を前へ差伸ばすと、駒下駄がそと浮いて、肩を落して片手をのせた、左の....
五重塔」より 著者:幸田露伴
溢らす眼に、返辞せぬ夫の方を気遣いて、見れば男は露一厘身動きなさず無言にて思案の頭重く低れ、ぽろりぽろりと膝の上に散らす涙珠の零ちて声あり。 源太も今は無言と....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
楽ゆえ段々|漕上って、よう/\万年橋の下へ船を突込みました。此の時に彼の刀屋の番頭重三郎は川の中へ投り込まれたが泳を存じておりますというは、羽根田で生れた人ゆえ....