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頸っ玉
「頸っ玉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
頸っ玉の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
て、坊主に懸想されたとき、そんなに可愛いなら仏様の前で一緒に寝ようと、泰安さんの
頸っ玉へかじりついたひとである。現実と自分との間に三尺のへだたりをおき、恋という....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
こらッ」と大喝一声、塀のかげから佩剣を鳴らして飛びだしてきた一人の警官! 帆村の
頸っ玉をギュッとおさえつけた、帽子が前にすっ飛んだ。 「まあ待って下さい。帆村で....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ずれも後手に縛られ、頸のまわりに番号を書いた赤い巾をまきつけてあった。まるで猫の
頸っ玉のようだ。半裸体のもおれば、洋服を着ているのもいる。 殊勲者の方は、同じ....
「決闘」より 著者:神西清
ここに棄てて行くつもりなんだ。そんなことは白日のごとく明らかじゃないか。女は君の
頸っ玉へぶら下って居残る。で君がとどの詰まりは、自腹を切ってあの女をペテルブルグ....
「小波瀾」より 著者:神西清
それから横っちょのここんところは残しとくんですよ。……」 少年はベリヤーエフの
頸っ玉に巻きついて来て、彼の時計の鎖をいじりはじめた。 「僕は中学生になったら」....
「女房ども」より 著者:神西清
て行くと、入れ違いにマーシェンカがやって来たのです。ああ、何という責苦でしょう。
頸っ玉に抱きついて、泣きながら、『ねえお願いだから棄てないで。あんたと別れたら生....
「グーセフ」より 著者:神西清
で米の飯を食べている。海面が懶げに揺れる。白い鴎が懶げに舞う。 「あの肥っちょの
頸っ玉へ一つお見舞したいもんだな……」グーセフは肥ったシナ人を眺め、欠伸をしなが....
「頸の上のアンナ」より 著者:神西清
君にはアンナが三つになった訳じゃね。一つはボタンの孔に吊ってあるし、あとの二つは
頸っ玉にな』と、こうなのさ。それと言うのがつまり、ちょうどその時コソロートフの奥....