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「頻発〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

頻発の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
第五氷河期」より 著者:海野十三
というのに、まるで四、五月ごろの気温ではないか。それに近頃、東京地方では、地震が頻発しているが、これもその前徴の一つである」 「気温が高いということは、氷河期と....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
ようなものだった。“アメリカが誇りとするワーナー博士とその調査団一行十名が、近来頻発する大西洋海底地震の調査のために昨日来大西洋の海底に下りて観測中であったが、....
地球盗難」より 著者:海野十三
いことは、この夏の矢追村においては、次から次へと、常識では到底考えられないことが頻発しているのだった。幽霊もその常識では考えられない。一つの現象として考えれば、....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
は、あたらない。彼は寧ろ生る可き時を誤った人間である。借金棒引きを迫って、一揆の頻発した時代だ。天下既に大変革を待って居たのである。 徳政は元来仁政に発する一....
老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
じゃ。予は左様に思いとうない。も少し世の底の流れを観たいのじゃ。よしや殺傷沙汰が頻発致そうと、町民共の懐中が豊ならば自と活気が漲る筈じゃ。屋台店はそれら町民共の....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
道筋の堅めとして聞こえた福島の関所あたりからして、えらいあわて方であった。諸国に頻発する暴動ざたが幕府を驚かしてか、宿村の取り締まりも実に厳重をきわめるようにな....
天災と国防」より 著者:寺田寅彦
一家のうちでも、どうかすると、直接の因果関係の考えられないようないろいろな不幸が頻発することがある。すると人はきっと何かしら神秘的な因果応報の作用を想像して祈祷....
火薬船」より 著者:海野十三
いにして、さしたる損傷もうけなかった。その大爆音は、はるかにサイゴン港内において頻発しているのであった。そのものすごい火の海を、なんといって形容したらいいのであ....
日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
収めていた平氏が破れて、源氏が鎌倉に拠ると、元暦元年十月を初発として鎌倉に地震が頻発した。それは王朝時代には僻遠の地として、武蔵、相模の名で大掴みに記されていた....
新春偶語」より 著者:寺田寅彦
もする。 以上は新春の屠蘇機嫌からいささか脱線したような気味ではあるが、昨年中頻発した天災を想うにつけても、改まる年の初めの今日の日に向後百年の将来のため災害....
帝銀事件を論ず」より 著者:坂口安吾
を犯さずに平凡に一生を終った、きわめて普通な目だたない男について考える。終戦後、頻発する素人ピストル強盗の類いが概ねそうで、すべてそこに漂うものは、戦争の匂いな....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
った。この頃ではそれを封じてしまった。彼女はひどく剽軽であった。途方もない警句を頻発しては、私を素晴らしく喜ばせてくれた。 「ね、ご覧なさいよ、ベッキイちゃんを....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
。いずれにしても競技の為に白昼公衆の面前で、放火、強盗、殺人、傷害と云った犯罪を頻発させる様な事ならば好ましからずと云われても止むを得ないし、ひいてはこうした惧....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
清少納言などもそうした女房の一人であった。『枕草紙』にも「をかし」という形容詞が頻発するのを、ただ軽く「おもむきがある」という風に置き換えて読んでいると少し見当....
黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
まっているが、流石に赭色の大ガレのみは、夏は真向から直射する強烈な日光に、冬は又頻発するであろう雪崩の為に妨げられて、どうにも手に負えぬものか、当時を物語る記念....