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「頼み手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

頼み手の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
し八卦見がいうのには、その見まちがいは三両に目がくらんだからのことで、あのときの頼み手は正真正銘たしかに六十ばかりの身分ありげなお侍だったといったものでしたから....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
かし、毒蛇を頼まれましたのは、今のあの市毛の旦那様じゃござんせんよ。そもそものお頼み手は、あの時うちの旦那様と先着を争ってでござりました、あの八条流の黒住団七様....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
べたところ、ようやくこやつのしわざだということだけはわかったが、なんとしてもその頼み手を白状せぬゆえ、責めておるのじゃ。――ふらちなやつめがッ。牢屋づとめをして....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
でないと申すか」 「いいえ、使いに立ったのはいかにもこの蛸平めにござりまするが、頼み手はあそこの気味のわるいお大尽でござりまするよ」 「なに、あの老人とな。うち....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
向こうの横町にかくれておって、このおかしな橙を受け取ってくださるとのお約束のその頼み手が、待てど暮らせどいまだに姿を見ませんので、じつは、ご覧のとおり、先ほどか....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
からともなく礼金が舞い込んできたと申すか!」 「そうなんでござんす。くれた人も、頼み手もたしかに大西屋さんのおかたに相違あるまいと思いまするが、だれともさっぱり....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が、増田は鮎川と米吉に誘い込まれて、最初に十五両、二度目に十両貰っただけで、その頼み手は知らないと強情を張っていました。何分にも一方の鮎川が見付からないので、詮....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
ドームを流した後らしく、入って来て、客の気分を見計いながら、鉛筆の先と愛想笑いで頼み手を誘惑しているが、誰も相手にしない。 「さあ、とうとう、やって来た」 満....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
したのでございます」 「なるほどな。うそとも思えぬ話のようじゃが、では、それなる頼み手が、真物の古島雛を携えてまいって、そのほうに見せたうえ、雛型をとらしたと申....
中西氏に答う」より 著者:平林初之輔
で社會主義者になつたり、反動派の手先になつたりした例がいくらもある。マルクスが「頼み手のない辯護士、患者のない醫者、田舍新聞のもぐり記者其他々々」とこれ等いかさ....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
そもそも一体全体。こんなスカラカ、チャカポコ頭が。身の程知らない木魚をたたいて。頼み手も無い金にもならない。要らぬ赤恥、天日にさらげる。事の起りはキチガイ地獄じ....
南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
んな事出来はしない。でも稼がなければ食べられない。お裁縫でもしようかしら? でも頼み手があるだろうか? ……南蛮寺の謎を解き明かせた、研究材料さえ目つかれば、安....
押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
が、使つているうちに直きに一人前働けるようになる。そんな子供ならば、他にそんなに頼み手もあるまい。これは一つ、是が非でもものにしなければと、源治は早速ビツコ足を....